月曜日、

今日は、今読んでいる本から思考が巡った話。
僕は音声コンテンツが好きだ。代表例がポッドキャストである。ただ、ポッドキャストは中学生の頃に英語の勉強をするために聞き始めたのが最初で、はまったきっかけではない。
音声コンテンツにはまったのは、コロナちょっと前から聞き始めたVoicyがきっかけである。このメディアに触れない日はない。そんなVoicyの創業者である緒方憲太郎氏が書いた本『新時代の話す力』を今読んでいる。
その中で、こんな風に話せたらいいなと思う人を、良く観察してまねてみることも大事だと、彼は述べていた。一方で、Voicyの人気パーソナリティを例に挙げて、彼らは決して話すこと自体が得意なのではなく、ユニークな考え方を持っているから人気を博しているのだ、とも書いている。
これには納得だ。どれだけ表情豊かに活舌良く話すアナウンサーの話を聞いても、別にそれ自体に何も感動しないのと同じである。強い思いや、独特な視点があれば、話し方は正直二の次だと思う。
この考えに立った時、僕にはとても尊敬している人がいる。
先日、著作『令和元年の人生ゲーム』が直木賞受賞候補にノミネートされた、覆面作家の麻布競馬場さんである。
彼の話し方自体も、とても好感が持てるのだけれど、それよりも彼の視点と言葉の表現にゾッコンなのである。
「いやぁ、確かにそうなんだけど言語化してみたことはなかった」とか、
「言われてみれば本当にそうかも。じわじわ響いてくる」みたいな語録が多く、彼が出演しているラジオやポッドキャストは一通りチェックしている。
ちょうど今日も、大阪のABCラジオに彼が出演していた時のアーカイブを聞いていて、歩きながらニヤニヤしてしまった発言があったので、紹介したい。
”ゴールデン街って最も嫌われている場所なんですよね。
やりきれていない自分が、やりきれていないと理解しながらも、
それでも自分を愛してあげたいと思った人たちが、同じレベルの人たちと、
同じお店のカウンターに集まって、同じレベルで互いの自意識を舐め合って、
互いの心から出てきた汁を舐め合っている、そんな場所なんです”
もうね、想像が出きてしまうだけに笑いが止まらなかった。そして、よくそういう風に表現できるなと感動してしまった。
ここには小説家志望の人たちが集まる文壇バーみたいなところが幾つかあるそうだ。そこに、顔を公表していない麻布競馬場さんが何知らぬ顔で行って、実際に文芸家志望者の人たちと話したり、作品を読ませてもらったりしているらしい。
彼の観察力と表現力は、まず行動力に裏打ちされているということがよくわかる。そして、彼の絶対的な興味関心は人なのである。
そういえば、基本的に365日外食で夜中まで飲んでいる生活を送っている彼。家では味噌汁しか飲まないという(笑)
でも、一応日中は会社に所属するサラリーマンだから、普通の生活も送っている。
彼は言っていた。
”会社にはこれからも所属し続ける予定です。会社ってただ働いてるだけでお金が自動的にもらえるだけじゃなくて、居場所も提供してくれるんですよ。無料で面白い人と交流できたり、飲みに行けたりする。最高じゃないですか”
なるほど。
もしかすると、喋り方自体も好感が持てる彼は、こういう交流から自然とそのスキルを身に着けたのかもしれない。
会社をそういう場所として見たら、意外ともっと楽しく働けるかもしれない。
いやあ、僕も彼のような洞察力を身に着けていきたい。