日曜日、

1989年5月31日生まれ。今年35歳になる日本の小説家、ラジオパーソナリティー。
『桐島、部活やめるってよ』を皮切りに、他の有名どころで言えば『チア男子』『何者』『正欲』『生殖記』などがある。男性としては、史上最年少での直木賞受賞作家である。
そして、彼はとてもお腹が弱い。
は?
そう思った人もいるかもしれない。一方で
「うん、それ知ってる」って思った人は、きっと彼のエッセイを読んだことがある人だろう。
彼のエッセイ三部作、通称ゆとりシリーズをこの土日で一気に読んでしまった。
『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』『そして誰もゆとらなくなった』
小説家の彼が、物語ではなく、自身について描いているエッセイ集である。これが非常に面白い。
そして、それぞれのエッセイで必ず出てくるエピソードが、彼のお腹の弱さが原因で起きたトラブルに関する実体験だ。
お腹が弱い、というか、消化のスピードが人より早いのかもしれない。人よりもすぐに便意を催す彼は、出かけるにも、何かのイベントに参加するにも、必ずと言っていいほど、トイレへのアクセスを気にするのだ。
例えば、社員旅行のアクティビティとして紹介されていたライン下り。約1時間の間、トイレへのアクセスが断たれてしまう。こういうアクティビティは、基本参加NGらしい。
このお腹問題が直接的に作用したかは不明だが、彼は肛門に膿のトンネルができる痔ろうにもかかってしまったのだ。
とまあ、なんでここまでちょっと汚い話を共有しているかというと、何を隠そう、僕もお腹弱い族の人間だからだ。
特に困るのは夜のランニング中。走る前にしっかりと用を足したとしても、走ることによる蠕動運動よって腸が刺激されて、お腹が痛くなる。
汗だくでコンビニに駆け込むわけにもいかず、かといって公園のトイレは使いたくないし、もうここからは自分との闘いである。これまで負けたことは一度もないが、何度も負けそうになったことはある。
あの時の絶望感や気持ち悪さ、不快感といったら、どれだけ言葉を紡いでも、うまく表現することができない。
朝井さんも、この三部作のあらゆるところで、お腹の弱さが原因で起こしたハプニングを紹介していて、分かり身が深すぎた。
お酒を飲むと、お腹がゆるくなる、これも僕と同じ。飲み会の翌日は、何度もトイレに行くことになるのだ。
朝井さんというと、若くして才能が認められて、出す作品が毎回注目されるような、超売れっ子小説家である。だけれども、このエッセイを読む限りは、何ともチャーミングな人であることが分かり、そこに親近感を覚えた。そして、汚くて申し訳ないが、お腹が弱いエピソードは、共感の嵐であった。
彼が書く小説と、彼の素性のギャップが、彼をより個性的にしている。
彼は一体何者だ。
これからも、僕は彼を応援していきたい。