HONEST

猫好き・植物好き・ラジオ好きの齢32歳。日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

5月3日 能力とは

土曜日、

 

 

少し調子に乗っているかもしれない。

今月に入って、育休からの復帰者2人が復職し、この1年半の中での変化をキャッチアップする日々。

この2人は、僕のチーム内では古巣のメンバーで、うち1人は管理職にあたる。彼女が不在の間、中間管理職の私が、ほとんど彼女の職務も兼務でやっていた。渦中に居たときは、大変なんて意識することがないくらい大変だったから気が付かなったのだが、どうやら1年半前と比べて、一皮も二皮も向けたと評価を受けた。

言われて嫌な気持ちはしない。

ただ、確かにそうなのかなと思ったタイミングから、”誰と比べてそうなのか”という比較が始まってしまう。

 

僕ら人間って本当に都合が良い生き物だと思うのだが、自分が劣後していると感じている時は、比較なんてしないのに、自分がちょっとでも秀でていると認識した瞬間から、誰かと比較してしまうと僕は思う。

 

その時の比較軸になるものが、各組織で決められている評価指標というものだろう。

リーダーシップ、推進力、周りを巻き込む力、スピード、分析力、チームワーク、、、。こういった、定性的なスキル、いわゆるソフトスキルが指標になる。

昨今、このソフトスキルをいかに鍛えるか、みたいなことに注目が集まり、そのために道徳という科目が見直されているというのは、よく知られたニュースだと思う。

 

会社という組織に身を置いていると、ここに対して何の違和感も抱かなくなってしまう。

会社が求めているスキル、求めている人物像、どれだけここに自分を沿わせることができるか。その結果として査定が決まる。僕らはこれに慣れているから、自分や他社の優劣をスキルをベースに見てしまいがちなのだ。

そして、これらの求められているスキルをオールマイティに持っている人ほど、その企業において昇進していくのだと思う。

忙しく日々を送っていて、決められたタイミングで評価がやってくるような1年のサイクルの中で、僕もだんだんとそうなってしまいがちだ。

 

ただちょっと考えてほしい。

組織のメンバー全員がこれらの要素を同じように上げていったら、その組織って崩壊するんじゃないだろうか。

全員にリーダーシップがあり、全員に推進力があり、全員にスピード感がある。こういう同質の人たちが一同に介したら、間違いなく衝突する。リーダーが必要なのと同時に、それを受け入れて従う人も必要だ。スピード感もって仕事に取り組める人が必要なのと同じように、ゆっくり丁寧にミスなくチェックできるような人も必要だ。

そしてもっと恐ろしいのは、こういう完璧スキルフル人間が評価者になると、被評価者に対しても同じようなレベルを求めることになる。スキルばかりに目がいって人を評価するような上司って、正直ついていきたくないと思ってしまう。

 

ただ、やっとこの会社に居やすくなってきたと思い始めてこの頃、まさに会社が求める人になり始めてしまっているのかも、そう気が付いた。

 

人はスキルだけで評価されるべきではないし、スキルってそんなに偉いんですか?

 

勅使河原真衣さんの著書『働くということ 「能力主義」を超えて』

この本を昨日改めて読み返して、少し自制した。

 

もちろんスキルが必要な場面もたくさんある。勅使河原さんが紹介していたのは、看護師さんの例である。

注射を打つスキルは、あるに越したことはない。これは、スキルで評価されるべきであろう。

ただし、看護師さんにも色々なタイプがあって、そのタイプに合わせた配属にできるくらいの余裕をもった組織運営ができるといい。

注射が苦手な看護師さんなのであれば、患者さんとのコミュニケーションに徹するようなポジションに移ってもいいし、一方でコミュニケーションを取るのが嫌いな看護師さんであれば、それこそ注射や検査などを黙々とこなす人でもいいはずだ。

 

1つの能力に絡めとられる人生なんて、誰の人生なんだよって思う。

 

僕が僕であるために~なんて歌があったけど、まさに社会が求めてくることに対してそれに従い続けるんじゃなくて、社会に対して勝ち続けなければいけないのかもしれない。

 

いま、改めて自分に問い直したい。