土曜日、

これまでの人生で、睡眠導入を目的とした睡眠薬の摂取は一度も経験がない。というのも、幾つかの例外を除いて、眠れなくて辛いみたいなケースがほとんどないからである。ちょうど先日のインフルエンザの時は、酷い頭痛と咳のせいで30分に1回目を覚ますような状態であったけれど、これは例外中の例外である。布団に横たわって、さあ寝ようと思ったら、多分20秒も経たないうちに記憶がなくなって、気づいたら朝を迎えている。
だから、チームメンバーから、実は睡眠薬を服用してるんですと暴露されたときは、ぎょっとしてしまた。
そのチームメンバーは、絵に描いたような真面目青年で非常に繊細である。
彼の一次面接は僕が対応したのだけれど、その時は全然そんな印象は受けなかった。それよりも、割と猪突猛進タイプで、ロジカルというよりはフィジカルで周りの人と関係を築き、仕事を回してきたタイプだと思ったのだ。ただ実際の所、一つ一つのコミュニケーションにも気を配りすぎている。そして、全く自分に対して自信を持てていない様子だ。
チーム内で何か解決できないことがあった時、彼はいつも
「え?それって、僕が他のグループの人たちに相談にいってもいいんですか?」という感じで、あまりにも自分を過小評価している。そういう状況だから、小さく留まってしまっていて、なかなか表に立つ機会を持てていない。
自信は経験の積み重ねで獲得していくものだと、僕は思う。それなのに、自ら新しい経験をしないように仕向けてしまっている。それで10カ月過ごしてきてしまったのだ。
入社した時、チームの中だけじゃなくて、他のチーム、グループとも一緒に仕事をするような、プロジェクトみたいな仕事がやりたいと話していた。ただ、正直その真逆を行ってしまっている。
そんな状況だったからかもしれない。今彼は、挑戦として、割と重い仕事をアサインしている。この仕事は、担当になった人は、だれしも一定の負荷がかかる仕事である。ただ、これまでこの仕事で潰れてしまった人はいない。
しかし、彼はどうやら半落ち状態のようだ。年末から、睡眠薬を服用しないと全く眠れなくなってしまったらしい。横になると、仕事のことが次々と頭に浮かんで、目が冴えてしまうらしい。もしこの状態で、更にご飯まで食べれなくなってしまうと、完落ちになる。よくよく話を聞くと、前職を3カ月で辞めている彼は、睡眠障害・摂食障害になってしまい仕事ができなくなってしまったらしい。重い仕事をアサインされ、その時に直属の上司が2人一気に辞めてしまったらしい。それは大変だ。
この話を聞いて、正直言うと、なんでこんなにやわなんだろうと思ってしまった。大してまだ大変な局面を迎えていない中で、そうなってしまうのは今後が心配だ。
一方で、みんながみんな同じキャパシティがあるわけではない、ということも思い出していた。体力や精神力は、本当に十人十色。自分が出来るからといって、周りの人も同じようにできるとは限らない。
思い返してみると、前職の時は直属の上司と、同僚の1人が睡眠薬を服用していると言っていたっけ。上司の場合は、睡眠薬という名の就寝前のアルコール摂取だけれども。でも、もう一人の人はカウンセリングに行っていると話していた。その人も、右足と右手が一緒に出てしまうくらい真面目で、緊張しいだったことを思い出した。
僕も決してメンタルが強い方ではない。だけれども、長時間労働とか、緊張する場面が沢山あるとか、そういうのは全然平気。僕が弱いのは圧迫コミュニケーション。そもそも、誰かに言われて仕事をするということが、蕁麻疹が出るくらい嫌いだから、圧迫的に叱られたりされるのは、完全にNGなのである。
自分のキャパ、どういう状態になったらアウトで、それはどういう時に起こり得るのか、自己理解が大切だと思った。
とにかく、早く睡眠薬を飲まなくてもいい夜が彼に早くやってくることを祈る。話は沢山聞いてあげよう。