日曜日、

美容院での何気ない会話から着想を得た話。
このブログで何回か書いたことがあるけれど、僕が通っている美容院のオーナーは同い年。それぞれ生まれ育った場所は違うけれど、過ごしてきた時代は同じ。よく「僕らが学生の頃は」とか「僕らが新社会人だったころは」とか、そういう話で盛り上がる。
昨日は鬼滅の話で盛り上がっていた。彼曰く、鬼滅は展開が早すぎて本当に今の時代を反映していると思う、とのこと。つまり、タイパ重視で作られているのでは、ということだ。さっきまで山で修行していたと思ったら、もう無限城で鬼と互角に戦っている。この展開の速さが異常では?とのご指摘。確かにそうかもしれない。
そして彼が比較に出してきたのがナルト。だいぶ長いストーリーがあってからの最終結末だった。ナルトみたいに背景をしっかりと時間をかけて描くようなコンテンツの方が、彼は好きだったなぁと言っていた。
僕はというと、割とせっかちな性格ではあるから、じっくりと背景を説明していくような展開は耐えられないかもしれない。ただ、結末に到達するまでのストーリーが深い方がいい、という部分は同感である。
ただこれは、アニメや漫画だけの話ではなくて、割と多くのものがそうなのかもしれないと思った。
例えば、ミラノ・コルティナオリンピックのフィギュアスケート。圧倒的な可愛らしさで人気を博している女子フィギュアスケートの中井選手は一旦例外として、りくりゅうペアを例に考えてみたい。
二人が紹介される時、これまでの苦悩が語られることが多い。木原選手のペア解散や、新しく三浦選手と組んでから勝てない試合がずっと続いていたこと。前回のオリンピックや怪我に苦しめられてきた過去。そういった挫折を繰り返しながら、今回掴んだオリンピック金メダル。フリースタイルは歴代最高得点をたたき出した。まるでスポーツ漫画、スポーツ小説を読んでいるかのような話である。こういう辛い過去があるからこそ、押し寄せてくる感動が何倍にも何十倍にもなるのである。もし二人がこれまでもずっと順調だったら、ここまで大きくは取り上げられなかったのではないだろうか。
もちろん、当事者である彼らから言わせてみれば、別にストーリーとして完成させるために、過去沢山の失敗をしてきた、ということではないと思う。でも、最後に結果を出せたことで、これまでの苦悩が全てその伏線だったと言い換えることもできる。
正直、結果が出るかどうか分からない中で、ずっと下積みを続けるのはしんどい。そして、結果が出なければ、その経験がストーリーとして語られることもない。なかなかシビアな話である。ただ、りくりゅうペアみたいな存在がいることで、いまなかなか結果が出なくて辛い思いをしていても、今はストーリーとしての魅力を作っている最中と、ポジティブに捉えることもできるかもしれない。
今日から3月。受験や就職、新生活。冬までの努力が何かしらの結果となって新しく進んでいく時期である。劇的なストーリーが完成した人もいれば、まだ起承転結の「結」が出ていない人も沢山いるだろう。でも、りくりゅうペアに始まり、世の中の多くの偉人は長い下積み・苦悩を経験してきた人ばかり。自分のストーリーを、よりドラマチックにするための時間と考えて、一緒に頑張ろうじゃないか。
僕も、本当はこれくらいのタイミングまでには、次のキャリアを決めておきたかった。ただ、望んでいる頂きは、僕にとってはかなり高いものばかりだったようで、まだまだ結果が出ていない。でも、その代わり、今の自分を徹底的に見つめ直したり、本当にしたいことは何かと真剣に、そして素直に考えたり、あとは今の強みに更に磨きをかけるために時間とお金を投資したりできている。
一緒に物語を作っていこう。