HONEST

猫好き・植物好き・ラジオ好きの齢32歳。日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

4月26日 賞味期限が長い本

日曜日、

 

 

僕は本屋巡りが好きだ。なぜなら、本屋は世の中のトレンドやニーズを映し出す鏡だと思うからである。何かに特化した個性的な個人経営の本屋も確かに面白いけれど、僕は断然大型書店の方が好きだ。だから、数年の休業期間を経て新たに誕生した三省堂書店本店がすごく気になっていた。そこに昨日ようやく行くことが出来た。

うちからは、ドアドアでも20~25分くらいの距離。こんなに近いのにこれまで行けなかったのは、確実に混んでいると思ったから。本屋としての質というよりも、ユニークな店内の作りが話題になり、ありとあらゆるメディアで取り上げられていた。かといって、ゴールデンウィークになってしまったらもっと混むであろう。行くなら今しかない、そう思い立ち閉店1時間前にヌルっと立ち寄ってみることにした。

話題になっていた通り、かなりユニークな店内展開である。正直な感想は、どこになにがあるのか分かりづらい。ただ、これが狙いなのだとすぐに悟った。いたるところに、そのコーナーとは関係ないものもちょくちょく置かれていて、足が止まってしまう。最初は30分くらい居られればいいなと思っていたところ、結果閉店時間まで滞在してしまった。

店内展開に加え、特化しているジャンルも特徴的だ。やはり神保町という場所が影響しているのだろう。他の大型書店に比べて哲学や文学、美術や芸術系の本が充実している。しかも古書まであるのだ。ずっと気になっていた哲学者の苫野一徳先生の本が売られており、これはと思って即買いだった。そうそう、この書店のビジネス書の売上ランキング1位は、なんとポケット六法だった。これはもはや学生だろう。ポケット六法が売上1位なんて見たことなかった。

そして最後、これは長く滞在していたから改めて感じたことだけれど、「習慣化」に関する本が非常に多い。別に自慢をするわけではないのだが、僕は習慣化が得意だと思っている。だからこれらの本は別に僕にとって需要はない。習慣化については、別途ブログを書こうかなと思っているくらい、自分の中にその方法がインストールされている。ちなみに、これは確実に幼少期からのピアノの練習が影響していると思う。

と、話がそれてしまった。

たしかに習慣化とか会話力とか、そういう最近の世の中の人々が求めているスキルや知見が書かれた本が全面的に売られているという事実が分かるから、マーケターとしては書店通いはやめられない。

ただ一方で、僕がお金を出して購入しようと思うのは、そういう世の中のトレンドや潮流に関係ない本である。言い方を変えれば賞味期限が長い本、である。まさにポケット六法なんかはその最たる例だろう。

習慣化、読書術、SNSマーケティング・・・。こういったものは賞味期限が短い本であると思う。その時に読まないと、数年経つと求められないものになってしまう。一方で、哲学、歴史、そして法律などは、ずっと変わらず代々読まれてきたものだ。その時の自分の状態で印象が変わり、読むたびに自分に対して新しい発見をくれる。哲学書というと、とっつきにくい印象があるかもしれないけれど、それこそ今の時代は新進気鋭の若い哲学者が複雑な論理体系を分かりやすく解説してくれている本がたくさんある。苫野一徳先生もその一人。Voicyを通じて知ったけれど、おもに哲学対話や本質観取について分かりやすく事例も入れて解説してくれている。

愛するとは何か、苦しいとはどういうことか、こういうことを考えるのは非常に楽しい。

確かにちょっと探しにくく欲しい本になかなか出合えない構造にはなっているけれど、賞味期限が長いような書籍に出会えるという視点では、三省堂本店の復活は喜ばしいことだと改めて感じた。