HONEST

猫好き・植物好き・ラジオ好きの齢31歳。日々の学びや気づきを、ちょっとだけ得意な文章とイラストで自由に記録していきます。

6月1日 花火は見上げて見ればいい

土曜日、

 

 

いつものように日中は終わっていないタスク処理のためにパソコンに向かい、気が付いたらもう5時くらいになっていた。

ほんとに集中したい時は、自宅からはちょっと歩くけど臨海部にある広いカフェに行く。混んでいることもあるけれど、座れないということは滅多にないからだ。今日もだいぶ居座ってしまった。

何だかいつもの週末よりも外が賑やかだ。この時間帯、夏はまだまだ人出は多いけれど、でも少しずつ人が人出が減っていく、いつもならそうなのだ。でも、今日はなんだか人が多い。

しかも、みんな同じ方向に向かって歩いている。行列とかではないけれど、カラーコーンや警備員までいるではないか。

 

なんだこれは。

 

調べてみると、なんと今日は花火大会。うちの近所というわけでもないけれど、でもまあ割と近いエリアの花火大会。もうそんな時期なのかと、そんな風に思いつつ僕は逆方向へと足をすすめる。

先週末に買えなかった植物を買いにお店へ。色々と家具を見ながら、自宅を想像しつつどれにしようかと迷って気が付いたら1時間は経過していた。お店を出たときは、もう夜の8時を過ぎていた。

 

この付近は、割と高層マンションが多い。夜の8時にもなると各部屋から漏れる光が、湾岸地域独特の夜景を作り出している。今日はそこに混ざって歓声があちらこちらから聞こえる。

そうか、みんな花火を見ているのか。窓を開けて何やらはしゃいでる声が風に乗って聞こえ漏れてくる。彼らは会場に行かずとも、自宅のタワマンから十分に見えるのだ。ちょうど花火も佳境を迎えるくらいの時間だったのかな。

確かに、花火大会って普通はもっと人でごった返すイメージだが、確かに人出はあるものの、The花火大会と言う感じではない。敢えて言うなら、スマートな花火大会、そんな感じだろうか。

 

臨海エリアに立ち並ぶタワマン。確かにそこから見た方が、会場に行くよりも綺麗に、かつ快適に見れるのかもしれない。

僕もそう遠くは離れていない所に住んでいるけれど、もちろん花火は見えない。僕は5階建てのマンションの5階に住んでいる。一応最上階だけれど、5階だ。

 

過去に一度だけタワマンに住んだことがある。それはフィリンピンに留学していた時。寮がない大学で自分で家を探す必要があり、当時のマニラでは、一人暮らしなら、割とコンドミニアムの賃貸が割安という感じだった。37階建ての29階に住んでいた。

 

確かに景色は綺麗で、晴れている日はマニラ湾の夕日がくっきりと見えた。でも、地上との距離があり過ぎて、なんだか監獄に居るみたいに感じだ覚えがある。

害虫だらけのマニラの中に居て、29階には蚊もいないし蜘蛛もいない。ゴキブリくらいだ、せいぜい。

それでも、やっぱり僕には合わなかった。タワマンに住むには、タワマンに住むためのマインドが必要で、そのマインドはやっぱり生活スタイルの違いから来ると思う。僕には向いていなかった。

 

同じ海外生活でも、カンボジアの時は2階に住んでいた。騒音に悩む日々だったけど、でも快適っちゃ快適だった。虫も毎日遭遇してたけど、なんか生きてるって感じがした。

 

町は見下ろすものじゃなくて、同じ目線で見るものだと思う。

僕はそうやって生きていきたいし、そっちの方が性に合っている。

 

今後将来もしお金が溜まったとしても、僕はタワマンには住まないだろう。

 

花火は見下ろして見るんじゃなくて、見上げて見れば十分だ。

 

視線を下げて生きるより、上を向いて生きていこう。