土曜日、
『コロナ禍で、夫や子供達みたいな最低限の人としか直接コミュニケーションを取らなくなったこと。多くの人は、外部との繋がりが途絶えて孤独を感じていたかもしれないけど、私にとってはむしろ好都合だった』
一字一句同じではないけれど、今日から読み始めた尾石晴さんの著書『からまる毎日のほぐし方』(扶桑社 2024年)で、そのようなことが書かれていた。これを見た時、私は酷く共感した。僕も、コロナによって孤独を感じたというより、むしろ俄然色々なことに取り組むモチベーションが上がった人間だからだ。
晴さんは、もともと大学卒業と同時に勤務し始めた外資企業で、管理職になるまで働いていた人である。
会議でファシリテーションをすることも代表としてプレゼンをすることも、出張をすることも、接待をすることだって卒なくこなすことができていたという。その結果、というとあまりにも短絡的かもしれないが、若くして管理職の座を手に入れた人である。
ただ、コロナ禍に退職し、大学院に通いながら起業までする中で、実は外に出て誰かと積極的にコミュニケーションを取ること、これは出来るけど得意ではなかったと気づいたらしい。
今は博士課程に所属しながら、ヨガのインストラクター、膣ケア商品や靴下などのブランド企画、そして執筆活動やVoicyのような発信する仕事もしている。ヨガも晴さんの場合はオンラインで教えているし、基本的には個人での仕事スタイルとなっている。
当時は、仕事が終わって家事も終わった後で、本当は早く寝ればいいものの、ビールを片手にスマホでYouTubeを見てしまうようなことが多発していたらしい。
日中ストレスフルに過ごしているから、寝る前くらいは自分を甘やかすという、リベンジ消費である。
それが今では、そういう無駄な時間が一切なくなったらしい。
「痛いところついてくるなぁ」
このエピソードを読み終わった後、そう思った。
僕の今の仕事は多岐に渡っており、一言で定義するのが難しい。ただ、晴さんがいうところの「出来るけど得意ではない」という仕事も結構ある。その一つが、僕も晴さんと同じで、会議でのファシリテーションやプレゼンである。別にできなくはないけれど、非常にエネルギーを消費するのだ。
こういう仕事の対応をした時は、どんなに体が疲れていても、晴さんと同じように夜更かしをしてしまうことが多い。
最近は、このリベンジ消費の量がどんどん増えてきている。任される仕事の幅が増えたことが原因だろう。やれって言われればできなくはないのだけれど、苦手なこともたくさん含まれている。
うーん
少しずつ自分にとってのコンフォートゾーンに合致するものを見定めていこうと思った。