日曜日、
「微熱があるうちは、普通はまだ寝ておくんですよ、まったく」
この前僕が高熱で倒れた翌日、在宅勤務で復活した朝に、あるチームメンバーから言われた言葉である。39度まで上がった熱が、翌日は37度まで下がっていたのと、だいぶ頭痛が弱くなっていたこともあり、僕は仕事に復活した。
会議、提出物、資料作成、とにかくやることがたくさんあったからだ。
そんな僕に対して、放たれた言葉が冒頭の言葉である。当時は、確かにそうかもしれないなぁと、軽く受け止めておくに過ぎなかった。でも今日、ラジオを聞いていて、この言葉の本当の意図を汲んだ。
そんな状態で働かれたら、他のメンバーも同じように働かないといけないと思っちゃうでしょ?たとえ、そう言われなかったとしても、あなたがそうやって働いていたという事実がある以上、周りのメンバーはプレッシャーに感じちゃうの。
だからやめろって言ってんだよ。
いつも聞いている雑談ポッドキャスト「となりの雑談」を聞いていて、パーソナリティの一人である桜林直子さんが、あるエピソードを紹介してくれた時に放った言葉だ。
桜林さんの同僚で、インフルエンザに罹患したにも関わらず、〆切があるからと言って仕事をしている人がいたという。そんな同僚に対して、
もしあなたがそんな状態で〆切を守るようなことがあったら、他のみんなもそうしなければいけないって思っちゃうでしょ、だからどうか休んで。そう伝えたという。
この話を聞いたときに、僕自身がまさにその、「インフルエンザなのに〆切があるからと言って働く同僚」と全く同じだったということに気が付き、ちょっと鳥肌が立った。
自分自身にストイックなのは別に良い。ただ、自分に厳しい人は、他人にも厳しい。
自分に意地悪な人は、他人にも意地悪。
そういうものなのだ。たとえ、直接的な発言がなかったとしても、気づかぬうちにそういう言動が出てしまっているのだと思う。
もし本当に
「ストイックなのは自分だけでいい、厳しくするのは自分にだけでいい」
そう思うのであれば、微熱があるとか、インフルエンザに罹患したとか、そういうことは一切言わず黙って働けばいいのだ。
それができないところに、いやらしさや、醜さが透けて見えてきてしまう。
ああ反省だ。
『優れたリーダーほど自分にやさしい』というセルフコンパッションについて書かれた本があるけれど、まさに僕の真逆を指している人の話なのかもしれない。
決して甘やかすということではないけれど、自分自身を大切にするという姿勢を持つことが、他人に対しても優しくなれる第一歩だと、改めて感じた。