日曜日、
一応、仕事の山は越えたということもあって、今日は割と自分のために使える時間を持つことができた。というよりも、どちらかというと、情報や他者に耳を傾ける気持ちの余裕を持つことができた、の方が近いかもしれない。
先週末までは、都内を歩いていても、正直ポッドキャストでニュースを聞いたりする気持ちの余裕がなく、聞いていても完全にノイズに過ぎなかった。ポッドキャストを聞きたいって思える気持ちだったり、聞きたいと思えるテーマが割とヘビーなものだったりするときは、たいてい自分の気持ちが落ち着いている時だと改めて思う。
そんなわけで、今日は朝から朝日新聞ポッドキャストをずっと聞いていた。朝ポキは、英語学習以外で僕がポッドキャストにはまるきっかけを作ってくれた番組で、初期から聞いているポッドキャストだ。
今日まず聞いたのは、『新聞1面じゃなくても大事なことーSDGsシンプルに話そう』の、隣の同性愛差別だ。
ノンフィクションライターの加賀直樹さんがゲストに出ていた。ぜひ聞いてもらいたいと思うので、あまり詳しくは話さないけど、過去のパートナーの方が田舎特有の結婚の重圧に押しつぶされて、自死を選んでしまったというエピソードが印象的だった。そして、最後にメッセージを求められた加賀さんが、「とにかく生きて」って言う風に言っているのを聞いて、何て強いメッセージなんだと思った。この「生きて」、に全てが集約されているような気がした。
その後も、朝日新聞のポッドキャストを聞き続け、次に聞いたのはwithewsとのコラボである、いちおしうにゅ。今日は、#となりの外国人の記事で書かれた内容を紹介していた。
来日わずか9か月のネパール人女性が、都立高校入試の日に電車が止まってしまった時のエピソードが紹介されていた。これ、逆の立場だったらめちゃくちゃ恐ろしいと思う。自分が、その国の言語もままらない段階で、人生の大事な日に事故に巻き込まれたらパニックになってしまう。
そんな女子中学生を見て、「大丈夫だよ」「頑張ってね」と励ましてくれた、電車内で隣に座っていた男性の話も紹介していて、こういう優しさを持ちたいと思った。そもそも、朝の忙しいラッシュのタイミングで、周りを気にする余裕、自分にはあるかなぁとちょっと反省してしまった。
他にもいろいろと聞いたけど、更に今日は朝日新聞の記事も色々と読んだ。特に印象に残ったのは、連載の「追いつめられる女性たち」の一つの記事だ。
スーパーの野菜売り場に行くと、キャベツの外側の葉っぱを捨てる段ボールが用意されていることがあると思う。そこで捨てられる葉っぱをもらって料理していた女性のエピソード。涙が出た、それは自分があまりにも無知だったからだ。日常に潜む貧困をはじめとする問題に目を向けるということをやっていない。
あなたが異性を愛するように、世の中には同性を愛する人だっている。人に愛情を抱かない人だっている。
日本ではマジョリティのあなたが、ひとたび海外に行けばマイノリティになって不安を感じるように、あなたの周りには多くの外国籍の方がいる。
あなたが捨てるその残り物を、フードバンクに行って、それをありがとうと言ってもらう人がいる。
困っている人を救いたいと一生懸命にボランティアをする人がいる。
自死を選ぼうと思った時に、ちょっと待って、ここに電話するといいよっていう風に言ってくれる人がいる。電話が出来る場所がある。
私たちは、圧倒的に知らない。もっと人に、社会に、世界に耳を傾けないと、心から思った。