HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

7月30日 過去も、未来も、今の自分次第

日曜日
 

 
”ほら 足元を見てごらん
これがあなたの歩む道
ほら 前を見てごらん
あれがあなたの未来”
Kiroro『未来へ』
 
ここ最近の週末は、数百曲以上が格納されているAmazon MusicのMyライブラリーの中から、音楽を無作為に選択して味わう、ということにはまっている。
今日は、Kiroroの『未来へ』が最初に流れてきた。しかも、Kiroroが歌っているわけではなく、合唱バージョン。それもあってか、歌詞がかなりくっきりと自分の頭に入ってきた。
 
「未来」という言葉からは、遠い先の将来のようなものが想像できるかもしれないし、明日みたいな割とすぐ来てしまう将来を連想する人もいるかもしれない。
ただ、この歌詞を見てみると、最初に「足元を見てごらん」という風に語りかけている。足元というのは、まさに今この瞬間のことなのかな、と僕自身は解釈をした。
 
というのも、実はこの歌を聴く前に、ある医師の体験を聞いていたからだ。
その医師とは「国境なき医師団」の元日本会長である加藤寛幸氏だ。これまでの自身の実体験を踏まえて、「国境なき医師団」の医師たちは、現地でどんな思いで活動しているのか、というテーマの音声コンテンツであった。
 
これまで、アフリカやアジアの開発途上国を中心に、現地で医療活動に従事されてきた加藤氏のエピソードは、日本に普通に暮らしている私たちには想像し難いものばかりであった。
 
その中で、あるマラリア感染男児の話があった。その男児は、やっとの思いで「国境なき医師団」のキャンプまでやってきて、治療を受けることができた。ただ、多くの患者たちは、すでにキャンプにやってくる段階で、時すでに遅しの状態がほとんどであるとのこと。
 
その男の子も、だいぶ衰弱し、かつマラリアにも感染していた。本来であれば直接的に触れることは許されないが、加藤氏は男の体を拭いてあげたという。その時に、男の肌の温かさと柔らかさから、「生きたい」というメッセージを読み取り、
「明日また来たら、今度はだっこしてあげるからね(だから生きていて)」
と伝えたという。
 
翌日、男の子は死んでいた。その時に、未来の捉え方が変わったという。
 
将来がある程度約束されているような、私たちは、少し先の将来を未来と捉えがち。ただ、世の中には、1秒後だって大事な未来であると、必死な人たちだっているということを、このエピソードを聞いて実感した。
 
改めてKiroroの『未来へ』の歌詞を読むと、
”足元を見てごらん”
この言葉が性急に胸に響いてくる。
 
そして、Kiroroのこの歌は、次のパートで過去のエピソードを持ち出している。
 
”母がくれた たくさんの優しさ
愛を抱いて歩めと繰り返した
あの時はまだ
幼くて意味など知らない
そんな私の手を握り
一緒に歩んできた”
 
これは当時の自分では気が付かなかった視点からの感想である。
 
「今思うと」そうだったよね。本当にありがとう。これを糧に進んでいく。
 
そういう風に捉えられる。過去は、今の自分がどういう状態であるのか、によって解釈が変えられると思った。
 
つまり、未来も、過去も、結局は、今が大事だと思ったのだ。
 
未来は、今の足元を見ることから始まり、
過去は、今の自分の視点から見ると、そう捉えられるよね、という解釈で変わってくる。
 
改めて、今をどう生きるのか、ということを考えた。
 
そんな視点のずらし方や、解釈の捉え方を教えてくれたのが、この本である。
おすすめだ。