火曜日、
僕は、毎日30分間、オンライン英会話を受けている。
もうどれくらいになるだろうか。コロナ前からずっと続けてきたから、少なくとも3年以上は経っていると思う。
今日もいつも通り、仕事を終えて、そのまま職場でオンライン英会話を受講。
今日のチューターは、29歳の女性。どうやら、2020年の夏に一度授業を受けたことがあるようだ。だが、正直全く覚えていない。向こうも覚えていないだろうし、特に関係ないか、と思って予約した時間にレッスンルームに入室。
ビンゴ。向こうも記憶がないという。
ただ、履歴は残っているから、過去に1度授業レッスンをやったことがある、ということは理解していた。
最初の挨拶は、この3年間の間で自分の身に起きた大きな変化、という感じだった。
僕にとって一番大きいのは、転職したことだ。それを話すと、ものすごい勢いで、その話に飛びついてきた。
どうやら、彼女も転職を考えているとのこと。ただ、なかなか思うようにはいかないとのことであった。
彼女は、オンライン英会話の講師をアルバイトとして始めた。
ただ、コロナ禍になって本職の会社の業績が下がり、給料も下がったため、今はオンライン英会話講師一本で生活しているとのこと。
びっくりしたのは、一日12~15時間、パソコンの前に座りっぱなしで英会話の授業を担当しているという驚愕の事実。
もちろん、彼女自身もこの状況は良くないと思っており、自分のキャリアのことや、この不健康な生活を変えるためにも、転職を考えているとのことであった。
会話をすすめていけばいくほど、出てくる出てくる、彼女の要望。
・半年後に別の国に移り住む予定があるため、オンラインが必須であること
・11月にバケーションを取りたいこと
・デザインという自分のスキルを活かしたいこと、etc...。
正直、細かい要望があり過ぎることが、転職にうまくいっていない諸悪の根源なのではないか、と思った。
移住のお金も必要だし、バケーションのお金も必要。でも、今のままだと給料も高くないし、体にも良くない。本当に、今の仕事を変えたい、、、。
だいぶ切羽詰まっている感じがしたから、僕は幾つか提案を持ちかけてみた。
・Linkd Inでリクルーターにあたること
・転職エージェントの活用(どうやら海外にもあるようだ)
・一旦は今の仕事で頑張ること、などなど
そして最後にはとても晴れやかな感じの表情をしていて、
「Have a good evening, see you soon」
と言って授業を終えた。
特に具体的なアドバイスもできなかったのに、満足気に授業を終えた様子を考えると、もしかすると、ただ誰かに話しを聞いてもらいたかっただけなのかも。
そんな風にも思って、この30分の時間と授業料を返せーと、ちょっとだけ思った。
ただ、ちょっとポジティブに考えることもできる。
まず、英語でのコミュニケーションが成立しない人には、こういった込み入った相談はしないはずである。
そして、特に解決策を提示できたわけではないけれど、彼女はスッキリした顔をしていたし、まあ役に立てたんだと思う。
普通の英会話レッスンだと、こういった相談話はなかなか経験できない。
僕は、そのチューターに利用されただけかもしれないけど、なかなか貴重な経験だった。
あー、こういう人生相談とか、キャリア相談とか、僕はむしろ日本語で受ける方が難しいんじゃないかと思ってしまう。
やっぱ英語が好きだ