水曜日、
僕以外は全員女性。今僕が率いているチームの状況である。なんなら、産休に入っている直属の上司も女性。1児のママ、もうすぐ産休に入る方、夫婦2人暮らしの方、若手の方、などなど。年次や状況は違うけれど、女性の皆様が日々頑張っておられる。
そもそも、外国籍の社員が沢山在籍していることもあって、比較的女性が多い企業である。少なくとも、前職の会社、俗に言うJapanse Traditional Companyと比べれば、圧倒的に女性の比率が多い。
ふと、今僕が進めているプロジェクトに目を向けてみる。
一つはチームマネジメント業務。
もう一つは、外部の企業と一緒に行うプロジェクトのリードである。
会社に女性は多いのに、各チームに女性は多いのに、マネジメントを行うレイヤーになると、極端にその数が激減する。
これは多くの会社がそうだと思うけど、管理職は極端に仕事が多くなる。責任も負うし、仕事そのもののボリュームも増える。
今の部署を見てみると、それなりに女性の方でマネージャーとして活躍している人は、実は結構いる。ただし、ご結婚されていたり、お子さんがいらっしゃる人が何人いるか、というと、ワーママは1人もいない。これが現実。
もう一つの仕事のプロジェクトの方。CM制作だったり、街中にドーンと出てくるような巨大看板だったり、インスタとかYouTubeとか見てると間に挟まれてくる広告だったりと、いわゆる外部へのプロモーションのお仕事。基本は広告代理店と一緒に作業をしていく。
複数の代理店が入り乱れて進めているが、基本フロントに立っている営業の方は男性である。たぶんだが、僕と同い年か、一個上または一個下である。
その上司やチームメンバーも基本男性が多い。CM制作になると、衣装さん、メイクさん、小道具・大道具さん、キャスティングスタッフ、照明さんなどは女性が多いが、ADであったり、監督、クリエーティブディレクターとなると、そこに女性がいなくなる。
これが現実。
広告代理店と仕事していると、てっぺん回ることはむしろ当たり前。撮影の現場では、前日から徹夜で準備してます、みたいなことも割と普通。これ、マネジメントする相手がチームメンバーや仕事だけだったら、まだどうにかなるけど、パートナーだったり子供、家族となったら、相当しんどいはずだ。
僕が所属するマーケティング部署は、営業部門のリーダーたちとやり取りすることが多い。基本彼らが連絡をしてくるのは、18時以降だ。それは仕方ない、日中はクライアント対応に追われているわけだ。
「来週月曜の8時までに、このデータ送っておいてください」
先週金曜日の22:10。チャットが来た。東京の営業を束ねるマネージャーからの連絡だ。実はこのデータ、直接的に僕が管轄しているわけでなく、僕のチームメンバーの管轄である。だが、その方は1歳児のママ。22時は寝ている。
「正直、しんどいです。ああいう連絡が来ることもそうだけど、それに対応できているあなたみたいな人がいることも、しんどいです」
何も言い返すことはできなかった。
根本を変えなければいけない。
Voicyで尾石はるさんが、『なぜ東大は男だらけなのか』という本を紹介しており、男性が悪いとかそういうんじゃなくて、こういう社会を作っている構造が悪い。東大が男性優位社会を作る装置になっているこの構造が悪い、と話していた。
構造問題、ほんとにそうだよなぁと思った。
ちなみに、僕の部署にも東大出身者が結構いる。が、全員男性。なんなら、はるさんが指摘していたように、みんな中高一貫の男子校出身である。
こういうことなんだと思う。