HONEST

猫好き・植物好き・ラジオ好きの齢31歳。日々の学びや気づきを、ちょっとだけ得意な文章とイラストで自由に記録していきます。

8月3日 公園にて

土曜日、

 

 

スタバで仕事をしていると、ついつい長居しがちになる。あの、ワンモアコーヒーというシステムにまんまとはまり、一回戦だけの滞在だったつもりが、気づいたら後半戦までスタートしている。

基本、スタバで頼むものはコーヒーだけと決めている。フードは高いし、作業をする上で邪魔だからだ。舌は一度刺激されると、もっと刺激を求める感覚器だと思っていて、そらなら何も食べないで一気に集中したほうがいいと思っている。

その結果、作業を終えるとフラフラになっているのだ。時刻は午後5時ちょっと前。土曜日のこの変な時間帯。かつ、ここは港区のとあるオフィス街。割引シールが貼られた商品が、コンビニにはたくさん陳列されていた。

一つを掴み会計を済ませ、近くの公園へ。真夏ではあるが、夕方5時を回ると少しずつ風が吹き始めて、木陰があれば別に座っていられないわけではない。

こういう時の卵サンドは格別にうまい。やたらと幸福感に包まれ、無意識に顔を上に向けて呼吸をする。

「この人、幸せ感じちゃってるんじゃないの?」

文脈も背景も知らない人が見ても想像できてしまうほど、分かりやすく上を向いていたかもしれない。こういう風に外の公園で上を向いて幸せを感じる、日常の些細すぎるところに幸せが隠れている、なんか素敵と思った。

それと同時に、数年前の光景を思い出していた。それは、僕がまだ前職で働いていた時のランチの時の光景だ。

今の会社と違って、会社にカフェテリアがなかった前職では、自席で食べるか、フリースペースで食べるか、外で食べるかのどれかだった。

どうしてそこまで拒否反応があったのか、今考えるとバカバカしいのだが、当時の僕は会社の人とランチの時間を共にすることを、何が何でも避けたかった。多分、相当窮屈さを感じていたのかもしれない。あとは、重いものを食べたくないという僕の志向と、ガッツリ食べたいという同僚の意志が真逆だったのも大きい。

とはいえ、弁当を作るのも面倒だし、毎回ランチが外食というのもお金が尽きる。コンビニのイートインで食べるのも、なんだか惨めな気がする。そんな時に思いついたのが、オフィスからちょっと離れた所にある公園で一人ご飯を食べることだった。

ラッキーなことに、屋根付きのベンチもあったから、雨でも心配なかったのだ。

 

オフィスから離れていたこともあり、一度も同僚に会ったことはなかった。そして、そこには、恐らく僕と同じように会社から逃げてきたであろう、人がポツポツと座ってご飯を食べていた。

 

かき込むように食べてサッと帰る人、読書をしている人、ほんとはダメだけどタバコを吸ってる人、寝てる人、お弁当を持参してくる人、本当に色々だった。

僕は、敢えてお昼の時間をずらして、13時過ぎくらいにランチ休憩を取っていたのだが、その時間に一人で公園にやってくる人々に、なんだかとても親近感を覚えたのだった。

 

不思議なのは、今は真逆の感覚があるということ。どちらかというと、誰かとランチに行ったり、大人数でなければ飲み会に行くことが全然苦ではなく、むしろ乗り気だということ。

今の同僚の方が自分に合っている、ということなのかもしれないけど、そんな単純な話でもないと思う。

 

何がそうさせるのか分からないけど、そんなことも、まぁどうでもいっか!と思ってしまうくらい、何だか幸福な数分間だった。

 

当時の自分には、おつかれさん、と言ってあげたい。