HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

4月11日 大海原

木曜日、

 

 

いま働いている会社は、コーポレート制を取っているいわゆる大企業。コーポレート部門と事業部が別の会社になっているような感じだ。

グループ全体のルールがあり、特にプロモーション領域においては、一つ一つルールを確認する必要がある。

 

問題は、そのルールがどこを見れば分かるのか、こういうのが本当に分からないことだ。

これだけ剛健な企業であるならば、かついわゆるIT系であるならば、必ず何かしらのルールは存在している。だから、ないということはないのだが、それがどこを見れば、誰に聞けばいいのか分からない。

 

細かいことから、大きいものまで分からない。

 

それで1日が過ぎて行ったりする。人の出入りが激しくて、唯一知っている人がもう転職してしまった、みたいなことも一つの原因だろう。

 

まるで大海原を泳いでいるようだ。

 

泳ぐのではなく、プカプカと漂ってどうにかうまく着地できるように、テクニックを身に着けたい。

 

4月10日 フィアット

水曜日、

 

 

昨夜寝たのは結局2時を回っていた。そして起きたのは5時半。確実に寝不足である。が、それでも終わらない。

そんななかで溜まりにたまっているLINEのメッセージを見る。

 

お、写真だ。母からだ。開いてみる。写真写真写真、、、、合計11枚。撮り過ぎである。

新車が納車されたとのこと。

 

あれ、そんなに車好きだったっけ?全然関心なかったと思うんだけどな。

 

今回新しくやってきたのは、フィアットなんだけど、また違う形のフィアットらしい。

 

そうか、車が好きなんじゃなくて、フィアットが好きなのか。

 

こうやって沼にハマっていくらしい。

 

 

4月9日 ゆっくり休んで

火曜日、

 

 

今週月曜日から、僕らが手掛けているWebCM系の配信が始まっている。

とはいえ、色々なメディアに露出させるから、そのメディアの特性に合わせて動画の内容やサイズを変えたりと、まだまだ終わらない。

ただ、肩の荷が降りたのかもしれない。

広告代理店の営業担当がぶっ倒れてしまった。

ただ、こういう日に問題は起きる。

作った動画がブランドレギュレーションに反していることが判明。

すごいな、と思うのは広告代理店にはすぐに代わりが入って対応を進めてくれるところだ。

 

この担当の方は、この半年週末も祝日も関係なく働いてくれていた。いつも目が充血していた。疲れてるのか、心の涙が映ってしまっているのか、、、。

 

春の嵐もちょっとは今日で落ち着くようだ。

 

少しゆっくり休んでほしい。

 

ご慈愛ください。

4月8日 最高の贅沢

月曜日、

 

 

月曜日、夜11時過ぎ、小雨。

これが何を意味するか分かる人には分かると思う。

 

そう、月曜日の夜、それも、もうすぐ日が変わろうとしているくらい夜も更けた時間。傘を差さなくても大丈夫だけど、持ってるなら差した方がいいかもねっていうくらいの小雨。

外に出る人が最も少ないと言えるだろう条件が揃っている。

しいて言えば、もうちょっと肌寒かったら良かった。今日の東京は半袖でも全然歩ける。

でも、月曜日の、この天気の、この時間帯、本当に街に人がいない。

 

こういう時に、1人街に繰り出して、外の空気を吸いながらウォーキングすること、これは僕にとってはこの上ない贅沢なことである。

 

ふと、やけに明るいと思う一角がある。そうか、桜だ。

 

コロナが明けてから、年々外で花見をする人が増えてきていると思う。早朝ランニングをしていると、週末なんかは6時台から場所取りをしている人が居る。

まあこのエリアが桜の名所に近いということもあるけれど、こういう姿を見ると非常に萎える。

一方で今宵は全く別世界だ。川面の方に撓む桜の枝が美しい目黒川沿いを、上を見ながら歩き続ける。

なんていう至福の時間なんだろう。

 

これがあるから頑張れる。この時のために頑張れる。

僕はやっぱりこういう世界が好きだ。

 

4月7日 俯瞰すること

日曜日、

 

 

渋谷に新宿、秋葉原や池袋、そして東京を飛び越えて大宮や横浜まで。いま取り組んでいるプロジェクトで作っている一部の制作物が、こういったエリアに今後流れるようになる。ビルの上に大きく掲げられているデジタルサイネージというやつだ。

コミュニケーション周りのマーケティングに携わるようになってから、色々な媒体で作った制作物を発信してきたけど、屋外メディアに出稿するのは初めてである。

人々が多く外出する、土日祝日そして次の大型連休であるゴールデンウィーク。このタイミングに合わせて出稿するのである。

決まった時は結構嬉しかったのを覚えている。そして、明日がその最終デザイン・構成打ち合わせ。

事前にできるだけ現場を見ておいて方が良い、そう思った僕は幾つか実際に回ってみることにした。

 

こ、これは結構キツイな。。。

 

最初に思ったのはこの感想である。普段からこういうデジタルサイネージにには常に触れているはずなのに、改めてちゃんと注目してみると、その競合の多さにびっくりする。

確かに目立つ。そして音が流れるやつなら余計目立つ。ただ、映像としても音としても周囲のノイズが多すぎる、、、。ここで目立たせるというのは、相当大変なことだと改めて実感。

 

デザイン構成を確定させる前に実際に見てみて、本当に良かった。自分の記憶の中にある想像に頼らなくて、本当に良かった。

 

視野が狭かった。こういうところに出せるというだけで、少し自惚れていた感が否めない。ひとたび出稿が決まったなら、一歩引いて、じゃあ次は何を考えなければいけないのか、そういう思考を意識したいと思った。

 

そんな折にふと頭によぎった言葉がある。

 

「こんな制作物作ってるんだから、相当多くの人をリードしてるんだね。すごいね」

この前、大学時代の友達に言われた言葉である。その時は、表面上は全否定して、そんなことないよと言っていた。だけど、どこか心の奥では、そうなのかなと思っていたりもした。

ただこれ、本当は大間違いで、正しくは相当多くの人に助けてもらっている、サポートしてもらっている、というのが正解である。

視野が狭かった。自分主体で物事を進め過ぎている気がする。その作業を進行するために、周囲でどれだけの人が動いているかと考えると、想像を絶する。撮影現場だって数十秒のために、監督やADはもちろんのこと、衣装さん、照明さん、フードコーディネーターやメイクさん、その他大所帯だ。

 

そして忘れちゃいけないのは、チームメンバーだろう。正直、このスピード感で進めるのは、結構しんどいと思う。同じエネルギーを維持してくれていることを忘れてはいけない。

 

こういったことをあれこれ考えていたら、東大の上野千鶴子さんの祝辞を思い出した。当時、上野さんは新東大生への祝辞の中で、こんなことを話している。

以下引用である。

「あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください」
「あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください」

 

もう、本当にその通りだと思う。自分が今何かに一生懸命に取り組めているのは、努力は必ず報われると信じているからであって、そんな風に思えることそのものが、そうすれば報われるようにしてくれた環境・周囲のサポートがあったからなのだ。

 

常に俯瞰することを意識したい。

 

4月6日 僕には消しゴムがある

土曜日、

 

 

器用か不器用かと問われたら、僕は100%不器用だと答える。

学生時代の話。留学先で現地に馴染むのに、他の人に比べて相当な時間がかかった。テストに関しては、周りの友人達が効率よく大事なところだけ勉強して、ちゃんと単位を稼いでいるのに対して、僕はどこかだけ掻い摘んで勉強しても全く理解ができず、他の人の倍の時間がかかった。

新社会人時代の話。僕は最初営業部署に配属された。先輩社員や同期が、得意先の担当者と楽しそうに世間話をしているのに、僕はそのレベルの関係性を築くのに、相当な時間がかかった。業界的に夜の飲み会のお付き合いも非常に大事で、嫌でもついていかなければいけなかったが、笑顔を作れるようになるまで1年はかかった。

転職仕立ての時の話。とにかく地頭がいい人、頭の回転が速い人しかいない。だから、新しくジョインしたメンバーに対して、こと細かく説明するという文化が全くなかった。そんな状況で、即戦力として参画していくためには、転職初日から残業して、週末は勉強を積んでいく必要があった。

今だって決して器用になったわけではないし、賢くなったわけでもない。

例えば社内の会議や、広告代理店との会議の場。こういう時の資料は最低でパワポ30ページはある。相手のプレゼンが終わるや否や、疑問点をぶつけたりディスカッションポイントを提示することが求められる。が、僕にはそれがなかなか難しい。もうあと10分時間をくれ、と言いたくなってしまう。

一方で周りのメンバーは、特に焦った様子もなく、淡々と自分の意見を述べたり質問をしたりしている。焦る。

 

とにかく僕は器用ではない。不器用なのだ。だから、僕にとって必要なことは、それは時間なのである。

 

理解するのに人の倍時間がかかるのであれば、その時間を前もって確保して全体をスケジュールすればいい。

新しい環境や人に慣れるのが苦手なのであれば、時間を使ってゆっくりと慣れていけばいい。その時間分を見越して、全体を設計すればいい。

そして、時間をかけられれば必ず得られるもの。それが経験と実感である。

他人の倍の時間をかけたら、単純に経験値は二倍になる。

多く経験を踏めば、もちろんその分、苦い経験も増えると思う。というかむしろ、ほとんどが苦く、辛い経験になると思う。でも、苦い経験だって最終的には、「こういうこともあったね」「これだけやったんだから」という実感に変わり、最後は自分の自信に変わっていく。

ポジティブな楽しい成功体験も、ネガティブな辛い経験も、最後は自分のエネルギーに変わっていく。

だから僕は、不器用な僕は、時間をかけて積み上げて自分の自信に変えることで、これまで一つ一つこなしてきたと思っている。

 

まるで自己分析みたいな文章になってしまったけど、こんなことを思ったのも、大塚製薬カロリーメイトのWebCMを見たからだ。

美大と理系大学を目指す2人の受験生の様子を描いた作品。この中で、美大を志す生徒が一言、

「消しゴムってさ、間違いを消す道具なんじゃなくて、光を与える道具なんだって」

と言う。

僕はこれを聞いて鳥肌が立った。僕の母が美大出身なのと、高校の時に仲の良かった友人が何人か美大に進学していて、みんな確かにそんなことを言っていた。

「光を表現するのに消しゴムを使うんだよ」と。

黒く塗りつぶされた暗い過去だって、消しゴムがあればそこに光を与え、全体のデッサンを、より立体的に美しいものに仕上げることができる。

 

光も、影も、栄養にして。

 

このWebCMで伝えているキーメッセージ、まさにそのものである。

youtu.be

 

すごく腑に落ちて、そして泣けた。

4月5日 戦友

金曜日、

 

 

来週から色々なメディアを使って動画やバナーなどなど、発信していく。

基本的にこういう時は、狙っていくターゲットのセグメントを作って、そこに向けて配信をしたり、逆もまたしかりで、そのグループを除外したセグメントに配信する、みたいなことをする。

月曜日からだから、営業日としては今日が最後。

 

金曜日15:00。

なぜだ。配信するターゲットが、ツールや媒体に紐づいていない、、、、。慌てる。あらゆる部署、人を巻き込んで相談。

金曜日19:00。

まだだ。まだ解決しない。なぜだ。

金曜日21:00。諦め始める。でもここからが闘いだ。

 

広告代理店の担当者が、一緒に立ち向かってくれる。ありとあらゆる方法、事例を探したり、何か忘れていないかとリスト化してくれたりする。

 

金曜日21:50。びっくり。解決した。

 

もちろん、ここから作業がまだまだあるけど、後はもうマニュアルチックな作業。

このせいで出来なかった仕事は、明日やろう。。。

 

忙しい日々は、決して終わらない。でも、戦友がいるから戦える。