土曜日、
10年ぶりの再会である。大学時代の友人の結婚式に招かれた。
新郎側のゲストとして呼ばれたのだが、新郎はもちろんのこと、一緒のグループで呼ばれたメンバーとも10年ぶりの再会である。つまり、大学を卒業してからずっと会ってなかったのだ。
僕の大学は、いわゆる総合大学。でも語学が超少人数&かなりのクラス分けをされているから、だいたいそのグループで大学1年・2年の時は週4回は顔を合わせることになる。
今日の新郎はこのメンバーの一人である。僕らは5人で仲良くしていたのだけど、実は彼だけが通常通りの卒業し、後の4人は全員別々のタイミングで卒業した。理由は留学だ。彼は帰国子女だったから留学する必要はないかな、と言って留学はしなかった。
でも僕らはそれぞれ、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カンボジアと散り、それぞれのタイミングで帰ってきて卒業したのである。
それでもLINE上では定期的に連絡を取り合っていて、会っているメンバーも居たそうだ。ただ、僕はどうにも予定が合わず10年ぶりの再会になってしまったのである。
でも、本当にいい挙式だった。
何がそう思わせたか。彼の人柄である。
誰かに良く思われたいから、こういう風にしておけば貸しが作れるから、みたいな策略的な考えで、良く立ち振る舞ったりする人は多いと思う。何を隠そう、人嫌いの僕がその質なのだ。
しかし彼は当時から、本当に純粋に誠実なのだ。正直なところ、だいぶ天然なところも入っている。ん?なんか抜けてる?大丈夫?と心配になってしまったことも何度もあったし、僕と彼はゼミまで同じで、いつも論文発表の時に教授に指摘されがちだったから、そういう時はこっちまで焦ってしまうくらい、彼の対応は真摯過ぎた。
でも、それこそ本当の彼なのである。
誰に対しても、男女関係なく、知っている人・初対面の人・仲がいい人、本当に関係なく誠実なのである。
いま彼は、商社で営業をやっている。この5人の中で唯一転職をせずに働き続けているのも、また彼なのである。彼の性格は、巨大な企業の中でうまくやっていくにはもちろん、お客様からも、少なくとも不信感は持たれない性格だと思う。
10年経っても彼は誠実で、そして天然でホワンとしていて。でも、それをきっちりまとめてくれるような、たくましいパートナーの方と一緒になっていて。
久々に心から嬉しいと思う結婚式だった。