HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

6月25日 語られない言葉こそ本音

日曜日、
 

今日も本当に暑い。天気予報では、なんと曇りというよりむしろ晴れとのこと。梅雨の中弛みとでも言うのだろうか。このまま夏に突入してしまうのではないか、と思ってしまうくらいもう真夏の感じがする。
 
「猫たちもお腹を床にペタってつけて横になってるよ」
 
実家の母から写真が送られてくる。いつもなら朝5時くらいから徒競走が始まるらしいのだが、今日は体を平らにして横になってるとのこと。そりゃあ猫だってこんだけ暑かったらいつも以上に怠惰になるよなぁと。今年の夏、本当に心配である。
 
その連絡と一緒に、今日はお花のデザインを考えないといけないから、LINEの返信遅れるかもと言う風にメッセージが入る。数日前に書いた、「靴を履かない日」だ。7月のお花教室のデザインは既に考案済らしいのだが、それとは別に今月来れなかった生徒さん用にアレンジを別に考えなければいけないとのこと。その生徒さんは、家事をやってる途中に右手首を骨折してしまって、今は右手がほとんど使えないとのことだった。
 
だから、デザインを考えるだけではなく、デザインを考えたのち作成も代理で行うとのこと。ただ、既に花材は他の生徒さん分で使い切ってしまっているから、また一から考えるとのことだった。季節&その生徒さんの心境的なものも考えないといけないから、と言って忽然とLINEが途絶えた。
 
おお、仕事モードだ。
 
となれば、私もいつも通りタスク処理に勉強に、やることをやるのみだ。その勉強というか学びの一つで、『無敵のブランディングデザイン』というめっちゃ分厚く、かつどでかい本を読了。分厚いのだけれど、8割がブランドデザインの実例写真だから3時間くらいで読み終わる。
 
この本は、一線で働くデザイナーの方々のこれまでの事例をもとに、彼らのクライアントワークスに対する考え方やブランディングへの姿勢、デザインへの姿勢などが綴られている。
 
取り上げられている人は、もう本当に有名なデザイナーで、国内外で数々の賞を受賞されている人々だ。経験や技術は申し分なく、実績がそれを物語っている。
 
ただ、ちょっと僕が驚きだったのが、彼らがみんな自分自身がデザインしたいようなデザインを必ずしもしていないとのことだ。
みんな、クライアントとの対話を重視している。
コロナで直接会うのが難しくなってしまったとしても、極力クライアントと対面で会話をして、依頼の背景を探って行ったり、ブランディングデザインを通じて何を達成したいのか、みたいなところをヒアリングしていく。
 
関係性を構築していく中で、本音ベースで語り合うことはできるし、クライアント企業の中の力関係や構造まで理解して、どういう風に仕事を進めていけばプロジェクトとして成功に導けるか、デザインというよりも、むしろコミュニケーションを徹底的に重視しているようだった。
 
ここからは、僕の勝手な妄想だけれど、きっとここで取り上げられているデザイナーの方々は、語られる言葉はもちろん、語られない言葉を理解しようと努めているのではないか、と思った。
 
僕らも、日常生活において、誰かに語っていることがすべて本音であるとは限らないし、全て本音であったとしても語り尽くしているとは限らない。
あと、いらないって言ってるけど、本当は欲しいと思っていたり、逆のことを語っていることもあるよね。
 
語られない言葉に本音があって、そこまで理解するデザイナーだからこそ、クライアントが実現したい理想をデザインで体現できるのかなぁと思った。
 
デザインの技術云々、というより、現場に入り込む彼らの姿勢にただただ脱帽。
 
僕の母はそこまでではないと思うけど、きっと母も自分が作りたいようには作っていないのかなぁと、身近なところで妄想した。