火曜日、
この三連休を振り返ってみると、一番のハイライトは奨学金の一括返済手続きをしたことだ。
僕は休学期間も合わせて5年間私大に通っていた。入学金以外は全て給与型の奨学金だから、就職と共に返済がスタートした。7年前くらいからだと思うけど、毎月1万5千円くらいが抜き取られていく感じ。
今回一括で返済する決心がついたのは、次のステップに進みたいと思っているからだ。それは大学院への進学。仕事をすればするほど、自分がビジネス系のことをアカデミックに、そして体系的に学んでこなかったつけが回ってきており、基本的な知識を身に着けたいなぁと日に日に感じるようになった。
ただ、大学院となると基本的には退職か休職扱いになるし、莫大なお金がかかるから奨学金を申し込むことになる。それなら、今ある借金を全て返済してしまおうと思ったのだ。
そんな折に、今日Audibleを聞いていたら、Voicyでも同じみの荒木マスターのVooxの番組が目に入った。
早速聞いてみると、読書をすることについて、荒木マスターの考えを発信している番組だった。その中で、『すてきな三にんぐみ』という本について紹介していた。
「あ」っと思った。voicyでも何度も荒木マスターの考えに触れている僕からすると、もう何が言いたいのか分かった、と同時に、今の僕にクリティカルヒットするような内容だとも思った。
泥棒をする3人の男が出てくる絵本で、ある時忍び込んだ家に、ティファニーちゃんという女の子がおり、3人はティファニーちゃんを誘拐してしまう。3人のアジトに連れてこられたティファニーちゃんは、これまでに盗んできた多くのお宝が山積みになっている様子を見て一言。
「このお宝、どうするの?」
この3人は、その答えに困ってしまうのだ。このお宝をどのようにするか、考えていなかったのだ。結局最後はそのお宝を売って得たお金を使って、虎児にお城をプレゼントする、という結論である。
「そんなに勉強してどうするの?」「そんなに知識を溜め込んでどうするの?」
学生の時は、特に義務教育の間は、なぜ勉強をしたいのか?しなければいけないのか?なんて立ち止まって考えなかった。授業があるから学校に行く。テストがあるから勉強をする。以上。という感じだった。
言い換えると、思考停止になっていたと思う。
僕はどちらかと言うと、というかかなり通知表は良い方で、結局そのおかげで大学も好きなところを選べた感じだった。
通知表をよくすることは簡単だ。思考停止して、授業の内容を鵜呑みにするだけ。
よく言えば、素直になることだ。
疑問を持たない。なんで?と探らない。
でも、社会人になってそれはあまり意味を持たないことに気が付いた。
上司が言っていること、取引先が言っていること、基本的に僕にとっては全てが正論に聞こえる。他人の言うことをまずは受け入れる、そして基本疑わない、という素直さが取り柄でもあるからだ。
逆に言えば、全く自分の頭で考えていないということではないだろうか。
大学院に行く、と言う話も、
「で、そんなに勉強してどうするの?」「そんなに本を読んでどうするの?」
「その知識、だれの何のために使うの?」
こういうことを深く考えたのか、と言われると戸惑ってしまう。
素直であることは決して悪いことではないと思う。
でも、例えば自分が尊敬する人の話でも、まずは疑ってみたり、今の自分の姿勢や言動は、自分の意思なのか、頭で考えた結果なのか、そういう風に捉えるようにしたいと思った。
あなたは、なんで働いていますか?
なんでお金を稼いでいますか?そんなに稼いでどうするの?
思考停止していないか、僕も、もう一回考えてみようと思う。