HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

8月31日 別れの季節に想ったこと

木曜日、

 

 

このタイミングが最終出社になる同僚が多い。

僕は今の会社に勤めて、まだちょうど1年ということもあり、退職に関する制度が良く分かっていない。プロパーの同僚によると、9月末まで勤めた場合、退職金を最も効率よく貰えるような制度になっているとのこと。

それで、今このタイミングが最終出社となり、残りは有給休暇消化、という人が多いのだ。

同じ部署の同僚が、一気に5,6人同じタイミングで退職する、というのは、さすがにちょっとビックリしてしまう。一方で、まあそんなもんだよね、とドライに捉える自分もいる。実は、これ大きな心境の変化である。

 

前職は、100年以上の歴史があるメーカーで、今では珍しいかもしれないが、多くの社員が終身雇用状態であった。だから、だれかが辞めるというアナウンスがあると、

”ザワザワザワザワ”と、一気にみんながヒソヒソ話をし始めるような、そんなところだった。

 

一方で今の会社。業界でいうと、IT業界に所属しており、真逆の性格だともいえる。

まず、新卒で入社して、そこからずっと働いているという人の方が珍しい。

ちなみに、今僕が所属しているチームは合計5名で構成されているけれど、そのうち3人もプロパー社員なのだ。これは非常に珍しいらしい。全員中途というチームの方がむしろ多い。そんな組織体制になっている。

 

だから、誰かが新しく入ってくることも、辞めてしまうことも、割と日常茶飯事で、みんな慣れっこである。僕も1年所属してみて、すっかりそっちの感覚に染まってしまっている。人材の入れ替わりが激しいというのは、もちろんネガティブな側面もあるけれど、新陳代謝が良いという観点では、ポジティブにも捉えられるだろう。

 

ただ、この感覚、改めた方がいい場面もあると、今日思った。

それは後輩指導の場面である。

僕は、まだ入社してちょうど1年だし、特段何の役職もついていないので、これまで一番後輩であった(入社歴として)。ただ、今年の春から、新卒でこの会社に入った入社2年目の新メンバーが加わり、僕が指導役となったのだ。

 

みんな中途で入ってきているという感覚だった僕は、基本的なことは大体分かっている前提で業務内容について説明してしまったのである。

 

例えば、マーケティングリサーチについて。プランニングの仕事では、リサーチが必須で、アンケート内容の項目や設計なども考えていくことになる。この項目検討や設計などは、経験や知識が必要になるのだが、僕は

「まずリサーチするでしょ、その結果をもとに~~」

と、かなりこの部分をすっ飛ばしてしまった。

 

僕と同じポジションに所属する中途であれば、こんなことは前職で把握しているのだけれど、後輩は新卒。リサーチのやり方から始めなければいけない。

 

中途が多い一方で、その環境に染まってしまうと、後輩に嫌な思いをさせてしまうことになる。

 

新たな環境に順応するという意味で、そこのカルチャーや雰囲気、慣習に染まることはいいことかもしれないけど、それによって見えなくなってしまうこともあるのだと、認識した一日だった。