HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

9月24日 レゴブロックのように

日曜日、

 

 

我が社が求める人物像、

我が学校が目指す生徒像、

若手社員が伸ばすべきスキル。

 

ここに向かって成長すべしと、そう掲げられる画一化された理想像。

果たして、これらは本当に単一的な正しさで測れるものなのだろうか。

 

ある環境下、ある組織内でメンバーに求められる成長とスキル。

全てのメンバーが同じようなスキルを持っていたら、その組織は機能するだろうか。

まるで、凹凸が揃ったレゴブロック同士がうまく組み合わさらないように、

きっと組織は目指したイメージを作れないはずだ。

 

 

 

9月も最終週に突入。

4月から営業年度がスタートする多くに企業にとって、

前期の振り返りをする時期になると思う。

僕が働く企業も例外ではなく、評価シーズンがスタートしている。

 

平日の慌ただしい中では、正しく落ち着いて振り返りをすることが難しい。

心身共にリラックスできている日曜の午前中。

この作業に取り掛かった。

改めて見てみると、開発すべき能力というものが羅列され、この半年間の自分の行動・成果を当てはめていく。

 

あまりに具体的に書くと身バレするため、すこしぼやかして書くが、

・リーダーシップ

・コミュニケーション力

・行動のスピード

・革新性

・巻き込み力

・戦略立案

・チームワーク

・挑戦する態度 etc...

 

それぞれのスキルが開発できた、個人的なエピソードと結果を書くのだが、

目がくらくらする。

 

ちょっと立ち止まって考えてみよう。

 

リーダーシップとか、コミュニケーション力とか?

 

こういうのってどっかで見たことがあると思ったら、

企業の採用ページとかに書いてある「求める人物像」と瓜二つだ。

学校の成績表の右側にスペースが設けられている「能力」の欄。

ここに書かれていることともそっくりだ。

 

どこに言っても、どの人生のステージでも、何だか同じことが求められている。

 

 

仮にだ。

もし仮に、みんながみんな、この求められる能力を同じように獲得したら、どうなると思う?

みんな挑戦意欲が高かったら、どう考えてもまとまらない。

リーダーシップがあったら、だれもフォロワーにならない。

巻き込み力は、巻き込まれる人がいて初めて生きるのだ。

 

 

ちゃんちゃらおかしい。

 

そして、これらの求めるスキルを基準に、成長できたかどうかが判断される。

これもちょっとおかしいと思う。

 

「伸長が1センチ伸びました」

これも成長

「漢字が100個書けるようになりました」

これも成長

「彼の言動から、きっと不安なんじゃないかと思い、そっと後ろでサポートした」

これも成長

 

なにが言いたいかというと、成長って一つの軸で測れないと思うのだ。

もっと多義的だよ。

 

そこで、冒頭のレゴの話に戻る。

 

レゴブロックは、一つ一つだけ見たら所詮大したことない。

ただ、それぞれがいい感じに組み合わさって、巨大な立体物が生成される。

 

かりに、一個だけで巨大なレゴブロックがあり、それだけで何かの形を模しているものがあるかもしれない。

 

でも、それって本当に魅力的だろうか?

しかも、もう他のレゴともくっつけないわけだから、これ以上大きくなれない。

 

私たちも、1人1人が巨大なレゴになる必要もなければ、

みんなが同じ形をしている必要もない、というか同じ形だったらくっつけない。

 

どう考えても、一つのスキルで成長を判断し、

優れている・優れていないを議論することは不毛だと思ってしまう。

 

全ての持ち味に対して、

「それいいね!」って言える姿勢を持ちたい。

すると、自分にはない持ち味を持つレゴブロックと一緒になって、

最後は美しい大きな創造物が作れるだろう。

 

世の中、一元的に正しいなんて、ないと思った。

 

これらの考えは、ちょうどこの前聞いたポッドキャストと、

朝日新聞の記事を読んだことを、今日自分が実際に直面した作業を通じて思い出し、

妄想したまでに過ぎない。

 

でも、僕はこの考えで生きていきたい。

digital.asahi.com

www.asahi.com

www.asahi.com