HONEST

猫好き・植物好き・ラジオ好きの齢31歳。日々の学びや気づきを、ちょっとだけ得意な文章とイラストで自由に記録していきます。

8月12日 真のポータブルスキル

月曜日、

 

 

「ポータブルスキル」。最近よく見聞きするようになった単語だと思う。かの有名なグロービス経営大学院のウェブサイトには、以下のように定義されていた。

 

”どんな環境でも活かすことができるスキル(=持ち運びできるスキル)のことです。
特定の業種や職種、時代背景に囚われることのない、汎用性の高いスキルのことを指します。

mba.globis.ac.jp

例えば、論理的思考力、プレゼンスキル、コミュニケーション能力、英語力、問題解決能力、交渉力、などなど。

特に異論はないし、こういう能力やスキルは、どの仕事においても必要とされるものだと思う。

ただ、あくまで仕事においては、ということである。仕事で継続してパフォーマンスを出し、結果としてお金を稼いでいくためには、そのベースとなる日常生活が安定している必要があると思う。

では、仕事においてではなく、広い意味で仕事も含めて普段の生活の中で必要とされているポータブルスキルはなんだろうか。

今日聞いていた「定時までに帰れるラジオ」にゲストで出ていた稲垣えみ子さんによると、それは家事だという。自炊や洗濯、掃除といった家の中の家事はもちろんのこと、近所付き合いも含めて、一般的にはこれまで母親が担ってきたものの総称を指している。

open.spotify.com

 

これを聞いた時は、僕は衝撃を受けるくらい深く納得した。

大学生になり一人暮らしを始める。

留学やインターンシップ、海外赴任で異国での一人暮らしを始める。

コロナでおこもり生活が始まる。

結婚して新しい家庭を築く。

離婚してひとり身になる。

死別してひとり身になる。

 

ライフステージが変わるたびに、自分が置かれる生活環境も変化する。どんな環境に置かれても、自立して安定的に生活を営んでいくためには、家の中を綺麗にし、それからシンプルでいいから自炊をして栄養を摂取することで、免疫力を付ける。

家の中が乱れている時って、自分自身の体調やメンタルも乱れていることが多い。汚い部屋では快適に寝ることも難しい。そしてそういう状況下の時に限って、コンビニ食や外食ばかり続いてる、なんてことも珍しくないと思う。

 

家事というのを、安定的に生活していくための営み、と考えたら、稲垣氏が言っているように、近所とうまく付き合うことが家事に含まれるのも、とても理解できる。何か困ったとき、ちょっとしたトラブルが発生した時、全く誰も知り合いがいない環境では心もとない。

 

自分は単親世帯で育ってきたこともあり、家事をするのは何も苦ではなく、もはや当たり前のこととして体に染みついてしまっている。でも、だからこそ、逆にやらないと心の不安定にも繋がることでもある。

カンボジアに居たときも、フィリピンに居たときも、大家さんだったり、近所の自転車や教会の牧師さんと仲良くしていたこともあって、台風の時や洪水の時も結構救われた。これも、立派な家事だったのかもしれないと改めて思った。

 

ポータブルスキルって聞くと、冒頭に書いたような、なんか強面のスキルばっかり並ぶけど、もっともっとソフトなスキル、通称「家事」こそ、真のポータブルスキルだと改めて実感した。