日曜日、
決まった流れやマニュアルに沿って物事を進めることが苦手である。もっと苦手なのは、そういうものを作ることが苦手である。
この日記でずっと書いている通り、僕はコミュニケーション領域のマーケティングにブランド会社側として携わっている。業界は全く違うけれど、前職も基本的には同じ仕事だったから、かれこれもう7年くらいはこういった仕事についている。
ブランドを会社の外に対して発信する仕事、プロモーションをする仕事だから、最終的に無事にオンエアされるまでには、かなりのフェーズが存在している。
特に前職の時は、その発信先が日本ではなく海外であり、前例が全くなかったから、その国の弁護士と一緒に、法律回りを確認するところから始まった。
時代が変わると共に、発信に使う媒体も変わる。だから、一回マニュアルやガイドラインを作ったからと言って、次も全くその通りになるか、というと100%そうならない。
もちろん、マーケティングのフレームワークみたいな基礎的な部分は同じだけれど、それはマニュアルではなくて、知識と経験によって作られる基盤だ。
一応、大枠のやるべきこととタイムスケジュールは見えていたとしても、その通りになることは、ほとんどない。だから僕は、”虎の巻”や”マニュアル”、”ガイドライン”を作ることに価値を見いだせない。
どうせ変わるのに、なんで作る必要があるんだろうと思ってしまう。
ただ、この前チームメンバーから言われた一言が、ちょっとだけチクリと来た。
「○○さんとは違って、私は凡人だから、ちゃんとマニュアルに従って、今どこにいるのか、次に何が待ってるのかが分からないと、混乱しちゃうんです」
「だれが何をやるのか、っていう役割分担も明確にしたいんです」
これ、言い方を変えれば、もっと周りのこと考えてよ、である。
苦手なことではなく、逆に僕の得意なことは、それは全てを同時並行で進めて、全てに一気に手を付けて、最後同じタイミングで終わらせることだ。
複数のタスクを同時に走らせるは、家事に似ている感じがある。
よく、夫と妻とで家事の役割分担云々とかいう家庭は多いけど、正直家事に役割分担なんてないと思っている。その時に手が空いている人がやればいいだけだ。
たぶん、ずっと働きづめの母に代わって家事をやることが、当たり前だったからそう思うのかもしれない。
家事には順番もマニュアルもない。基本は全て同時並行だ。
洗濯機を回している間、ご飯を炊いている間、お風呂を洗っている間、、、。全部何かと何かの間で別の作業をするのがデフォルトだ。
僕にとっては仕事もそれと同じ。別に個別のタスクが1個ずつリレーのようにバトンを繋ぐんじゃなくて、同時に走らせればいいのだ。
そういえば、僕は取扱説明書とかマニュアルとか、そういうのを一切見ない性格である。
地図は読むけど、最短ルートではないルート、というか道があればそっちで行きたくなってしまう人だ。
精密さが求められるDIYや裁縫が苦手だ。レシピ本を見ると、いかにそれを守らないかという思考が働いてしまう。
僕にとってガイドラインやマニュアル、それから地図は、本当にチラ見するくらいの存在でしかない。
ただ、ベースとなる手法に倣った方が結果良いものが出来上がるということが実感できると、今度は極端にその基礎ラインを固めようとする。ピアノ、サックス、書道、絵、焼き菓子づくり、そしてプロモーションの一連の仕事etc...。
困った性格だ。
冒頭の話に戻るけど、
だからそういったガイドラインやマニュアルを作ってほしいと言われると、全身が痒くなってしまうくらい、どうすればいいのか分からなくなってしまうのだ。フローに倣ったことがないからである。
改めて、組織で働くことに向いてないなぁと思ってしまう。うちはみんな自営業だし、血って受け継がれていくんだね、、、、。