水曜日、
やることがある、仕事がある、というのはありがたいことだと思う。
世間はお盆休み。ただ、東京のオフィス街に繰り出してみると、決してそうでもないみたいだ。特にランチ休憩の時間帯とか、19時前後に街をふらついていると、スーツを着た人が結構出歩いている。昔に比べて、お盆休みをずらして取るっていう人もここ最近増えてきている印象で、僕の知り合いでも、逆に昨日まで休みだったとか、9月のシルバーウィークにくっつけた、とかフレキシブルになっている。
会社が休みだと、ついグダグダしてしまうから、こういう時こそオフィス街に繰り出して仕事に取り掛かる。
パソコンをカタカタ、参考書をペラペラ、黙々と作業をしている人を見ると、自分も頑張らないと、と背筋が伸びる思いになる。
それでも、たまに魔が差す瞬間がある。
「なんでサビ残やってるんですか?」前に後輩から問われた質問が脳内で再生される。
僕は、血が繋がっている父親を除いて、育ての父、産みの親、それからその両親、つまり両方の祖父母、みんなそれぞれ個別に自営業でやってきた人々だ。だから僕もその感覚が抜けなくて、雇われているとか、やらされているとかっていう感覚があまりない。というより、
「ああ、無理だなこれ。言うこと聞けないわ」って思う沸点が低くて、それで転職のハードルが低かったりする。
だから、今日も自分のスキルアップも兼ねて、分析業務をやっていた。ただ、既述の通り魔が差す瞬間があるのも事実。空腹のときに、何かを一口でも食べると一気にスイッチが入るのと同じように、一度魔が差すと、どんどん集中が途切れてくる。
そんな時に、役に立つのが音楽だ。
これは僕の趣味なのだが、J-popから洋楽、K-popからクラシック、演歌から合唱曲、なんなら宗教曲や国歌まで、自分の音楽ライブラリには幅広いジャンルの曲が入っていて、それをランダムで聴いている。
そんな僕の効き方を学習して、Apple Musicしかり、Amazon Musicしかり、彼らが毎日何かしらの新しい曲、もしくはだいぶ昔に聞いた曲を提案してくる。
これが結構ドンピシャなのだ。ちなみに今日だいぶレコメンドされたのが、
「終わりと始まり~主題歌「時の歌」~エンディング」だ。
これだけ聞いてピンと来る人はジブリ通だと思う。ゲド戦記の主題歌だ。ゲド戦記のアルバム自体は全曲マイミュージックに保存しているのだが、この曲はここ数年聞いていなかった。
いい、本当にいい。歌詞つきだが、ものすごく集中できるし、読書にさえ歌詞が邪魔をしない。むしろ、読んでいる本の内容の感動レベルを引き上げてくれる。手嶌葵の声に心の邪念が洗われるようだ。
そして、おすすめの新曲として出てきたのが、
コブクロの「雨粒と花火」だ。これもいい!週末は休みの日は、朝に加えて夜もリフレッシュを兼ねて軽めのジョグをしているのだが、ピッタリだ。むしろ、風に乗ってスピードが勝手に上がってしまう。
ゲド戦記のアルバムも、コブクロも、毎日聞き続けていると個人的にはちょっと重い感覚になってしまう。
でも、久々に出会う彼らに今日は沢山救われた。
ベタだけれど、本当に大切なものは目に見えないって言うけれど、まさに音楽が与えてくれる力ってそういうものだと思った。
明日も頑張れる。