HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

6月30日 まだまだ霧は晴れないけれど

金曜日、

まさにこういうことを、「鶴の一声」「トップダウン」と呼ぶのだろう。

金曜日の夕方、定時を回ってオフィスの雰囲気が何となく和やかになってきたタイミングで、チームのリーダーからチャットをもらう。

 

「今ちょっと話せる?」

 

僕は、基本的に21時前後までオフィスに居ることが多いので、定時後の会議とは全く問題がない。速攻で「もちろんです!」と返す。すると、

 

「いや、ちょっと周りに人がいないところに移動してほしいんだよね」とのこと。

 

おや。おやおやおや。なんだこの展開は。

 

とりあえず場所を変えて個別ブースに入りMTG開始。リーダーの顔は思ったよりも深刻そうではなく、むしろ笑顔でもあったので、何を話そうとしているのか全然読めず、とりあえずはなしを聞く。

 

社長から、全事業部に対して外部プロモーションにかかるコストの見直しをするように通達があったとのこと。外部プロモーションとは、いわゆるテレビCMのことだ。言い方を変えると、「もうCMすんなよ」である。

 

ついに来たか、と思った。

 

今の会社は、社員でも全部は把握していないくらい多角的な事業展開を行っている。ただ、その中で一つけ世間様をも賑わしているお荷物事業があり、そこで多大にお金を使っているため、他の事業で見直しができるプロモーションは見直せ、とのことであった。

どうしても、TVCMというのは一回で1億円以上のコストは最低かかってくるから、会社の会計上、それ単体で見ても大きなコストに見えてしまう。ということで、まずは見えるところから潰せ、ということだろう。その通達が、社長から役員、各部門の部門長、その下、と言う風に伝わってきて、そして僕まで降りてきたのだ。

 

ただ、使えるお金自体が削減されるわけではなく、TVCMという対外的にも目立ってしまうお金の使い方について見直せ、ということなので、そのお金を使って他の媒体でプロモーションすることはできるのだ。ここが腕の見せ所。

 

このニュースは、別に急ぎではなかったのだけど、チームリーダーは咄嗟の判断で今日僕に伝えた方が良いと思ったらしい。そしてそれは大正解である。なぜなら、この土日もCMのプランニングをする予定だったから。

 

こういう風に、特にコミュニケーションを取らなくても、きっとこうだろうなと思って行動してみて、実際にそうだった、という体験が、ここ最近増えてきている。

 

例えば、一つのチャットグループで会話が飛び交っている中で、

「それここで言うか?」みたいな発言があったときに、特に打ち合わせもせずに自然と目くばせしている、であったり。

 

今日の帰り際も、来週の月曜に予定されている会議について、隣の同僚に話しかけようと思っていたら、なんとその同僚もちょうど今それを語ろうと思っていた、というこの空気感。

 

こういう風になると、だんだんと仕事がやりやすくなるのかな。

 

ちょうど今日で前職を辞めてから1年が経ち、今の会社に来てから11か月が経過した。この6月末というのは、退職する人がたくさんいると思う。今日も、オフィスのあちらこちらで、お別れの言葉を交わしている人達がいた。

 

ああ、一年もかかってしまった。そして、まだまだ全然霧がはれない。

でもコミュニケーションが苦手な僕は、これでいいのかなぁとちょっと思った。