HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

8月20日 地盤沈下が起きる前に

日曜日、
 

 
いま、僕の目の前には、セブンイレブンで買ってきた炭酸水がある。
500mlのPETボトルで税込116円。ゼロサイダートリプル、という商品で、人工甘味料で甘みがついているのに、カロリー0・糖類0・脂質0、という特徴を持つ商品だ。さらに、糖と脂肪の吸収を抑えるという機能も持ち合わせている。
炭酸水500mlで116円は、ちょっと高いかもしれない。普通の無糖炭酸水なら、80円くらいでも手に入る。
ただ、この商品は、甘い炭酸水が飲みたくても、太りたくはない人。そして、機能次第では炭酸水1本に116円出しても良いと考える人、そういう具体的なターゲットを設定していると思う。
 
商品やサービスを設計するときには、必ず具体的なターゲットを設定して、そのターゲットにとっての価値を検討していく、ということが行われると思う。
 
一方で、私たちの日常生活ではどうだろうか。
どういう人達と自分は付き合っていくのか、ということって具体的に想像しているだろうかー
 
 
僕は大学生の時、ある特定の集団に留まっていることが嫌で、いつも注意が外に向いていた。
ゼミの外、学部の外、サークルの外、大学の外、学生の外、日本の外。
その結果、大学問わず、社会人・学生問わず、日本人・外国人問わず、知り合いが沢山できた。正直言ってしまうと、どれだけ多くの知り合いがいること、そしてそれが幅広い種類の人であるか、ということに自己陶酔していた。
 
ただ、じゃあその中で、今どれだけの人と繋がっているか?
更に言うと、どれだけの人が、今でも僕に会いたいと思っているか、と考えると、正直なところ、右手でも全然収まってしまうくらいの人数しかいない。
 
もちろん、数限りない人々と知り合いになれたことによって、その分の刺激を得ることができた。
 
ある人は、英語・中国語・ドイツ語を操るトリリンガルだった。
ある人は、インカレの学生団体を立ち上げるリーダーシップを持っていた。
ある人は、箱根駅伝を3年連続走った同級生だった。
ある人は、プロのトロンボーン奏者として活躍するまでになった人だった。
ある人は、青年海外協力隊としてカンボジアに行き、そのままカンボジアで起業した人だった。
 
こういう人々に会えば会うほど、
「自分もこの人たちみたいになれるんじゃないか」、そんな風に思って、
新しい言語を学んでみたり、リーダーシップの本を読んでみたり、起業家セミナーに出てみたり、色々とやってみた。
 
大学生や、社会人の新人時代というのは、
こういう風に、どれだけ知り合いがいるかという人数や、どれだけ幅広い交友関係をもっているかという規模感などを、価値基準として持っている人がいると思う。
 
それは決して絶対に悪いこと、とは僕は思わない。もしかすると、誰もが通る道かもしれない。
 
ただ、いま改めて考えると、それって自分のことが良く分かっていなかった、という風にも捉えられると思う。
自分に盲目的だった、ということだと思う。
 
「やればできるよ!」「努力は人を裏切らない!」といったよく聞くフレーズがあるけれど、これは嘘だと思う。
 
アスリートとして活躍する人と、一般人とでは、生まれつき骨格が違う。仮に、一般人の人がアスリートを目指して努力しても、トップに立つことは難しい。何なら、アフリカ出身の人と、アジア人とでは、骨格の違いが大きく影響して、長距離においてアジア人は不利だ。どんだけ努力しても、そこには努力で超えられないものがある。
 
もっと言うと、盲目的に努力し続けることによって、
「自分ならできる、きっとできる」と思い込み、
もっと早い段階で気づいて、そこであきらめて、他の競技や、全然違う業界に舵を切っていたら成功できていた可能性を、摘み取ってしまった、ということも言えるかもしれない。
 
僕は、今年30歳。
地盤が崩れる前に、
そろそろ、この世界の現実を知り、自分はどういう人と生きていくのか、そしてもっと自分に正直になって、あきらめること、その代わりに伸ばすこと、というのを見極める必要性があると感じた。
 
この気づきを与えてくれた本を、今日は2冊紹介する。