土曜日、
ああ、とってもいい傾向だな、と思った話を今日は紹介。
まずはこちらの放送とこちらの記事をシェア。
夏から秋にかけては、吹奏楽や合唱が一年で最も盛り上がる時期だ。吹奏楽コンクールや合唱コンクールは、両方とも朝日新聞社が主催になっていることもあり、記者もよく取材に行くそうだ。
今日紹介しているポッドキャストに登場する3名も、みんな吹奏楽や合唱の取材経験がある人達。その中の一人が紹介していたのが、2つ目に載せた記事の方だ。
少子化が進む今、それなりの人数が必要な吹奏楽や合唱では、人数が足らないということが深刻化しているらしい。強豪校であれば逆にオーディションがあると思うけど、むしろそっちの方がマイノリティな時代なのかもしれない。
そこで、ここ最近、近隣の学校と合同でバンドを組み、2校もしくは3校合同で参加するという学校が出てきているらしい。
このような合同演奏の場合、残念ながらどんなに上手でも県大会を超えて進むことはできない。ただ、それでも舞台に上がるということは、僕はとても意味があると思っているので、このニュースに感銘を受けた。
ちょっと僕の話をする。
僕は小さい頃ピアノをずっと習っていた。自覚がある時には、既にピアノを弾いていたので、恐らく3歳くらいなんじゃないかなと思う。ただ、人前で弾くことが苦手で、ずっと避けてきた。
そんな中、たまたま合唱が盛んな小学校・中学校に通っていたこともあり、小5の時にNHK合唱コンクールの伴走者に選出されたのだ。
他にも弾ける人いるのに、なぜだ、とずっと不思議に思っていた。そして勝手に抜擢した音楽の先生を恨んだりもした。
最初は校内での練習でも手汗が酷くて、全然うまく弾けなかった。ただ、徐々に慣れていって、問題なく弾けるようになったのだ。
そして臨んだホールでのピアノ演奏。思った以上に、気持ちがいいんだなぁと実感したのを覚えている。その経験が、その後の僕の人生に影響していることは言うまでもない。
小6~中3までずっと伴奏を務めることになった。
更に中学校から吹奏楽部に入った僕は、結局大学まで続けてしまったので、毎年何かしらのステージで演奏することになった。
大きなホールで、歌声とピアノ伴奏が一体になる時。客席の空気が止まっている感じがする。
大きなホールで、吹奏楽団として大きな太い音圧を伴って音を鳴らす時、頭の先からつま先までが、ホールの素材と共鳴している太い管のような感覚になる。
その後に訪れる心地よさ。
こういう経験は、やはり舞台に立つことで得られる経験だったよな、と今日ポッドキャストと記事を読んで思った。
そして、そういったコンクールの場に行くことのもう一つのメリットは、他団体の演奏に触れることだ。
素人でも、上手い団体の圧力や、合奏を引き立てるピアノの軽やかなタッチとかは、正直分かるのだ。
ああ、なんでこんなにうまいんだろう、どうしたらこうってできるんだろう、って。
そう思った後に訪れるのは、感動。涙が出る演奏ってこういうことなんだって、思った記憶がある。
その経験が、また練習へと駆り立てる。
人数が足らなかったり、上位の大会には進めないと分かっていても、舞台に立つということは、そしてコンクールの場に居るということは、それだけで価値がある。
合同団体が出られるようになって、本当に良かったと心から思う。