HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

12月23日 人、母・妻・女性

土曜日、

 

 

「今朝も朝から喧嘩してきたけど、子どもってそれでも本当にかわいいものですよ」

昨日、産休に入るメンバーに向けて放たれた男性社員からの言葉である。僕は親になったことがないから、このコメントに対して共感も反論もできない。言葉として捉えることにした。

 

先月、今月と産休や妊娠といった事象に立て続けに直面している。

先月頭、直属の上司が産休に入った。先月末、チームメンバーからご懐妊の報告を受けた。そして昨日。別のチームではあるが、同じ部署のメンバーが、また1人産休に入っていった。

やっとコロナも落ち着いて、出産のタイミングを待っていた人が結構いたのかもしれない。タイミングは重なるものである。

 

11月頭に産休に入った方は、その後もちょくちょくパソコンをチェックしているようで、3日1回くらいは既読マークがついていたり、僕にメッセージをくれたりする。実は喘息をこじらせてしまって、出産まで絶対安静で入院しているらしいけど、それでもパソコンをチェックしているようだ。この人のバイタリティは恐ろしい。安定期に入る前も、どんなにつわりが酷くても、半日休しか取っていなかったと思う。

 

11月半ばに妊娠報告をしてくれたメンバー。実はこの1カ月、まともに働けていない。妊娠している方は、基本的に在宅勤務で良いというルールがあり、その後彼女には一切あっていない。リモートの時、彼女は1分と待たずリアクションが返ってくるのだが、ここ最近は1日待っても返ってこない時もある。それくらい辛いのだろう。

既に第1子がいるワーママということもあって、彼女は仕事よりもプライベートを重視するタイプだ。大事な会議があったとしても、家族の行事が重なっていれば、有給はしっかりと取る。年末年始やお盆は長く休みを取る。そういう方針なのだ。

 

でも、様子や伝聞からは、本当のところは分からない。

無理をしてでも仕事をし続けるのは、マネージャーというポジションからくる責任感やプレッシャーなのか。もしくは、キャリア志向の女性としてのプライドなのか。はたまた、今直面している現実からの逃避なのか、それがむしろ精神的には彼女をリラックスさせているのか。

 

2人目のワーママさんも、実際のところは分からない。娘や義実家を大事にするのは、心の底からそう思っているのか、母としての理想があるのか、もしくは妻としての仕事をこなしている、ということなのか。

 

そして、内面的な部分以外で、環境も影響すると思う。パートナーが在宅勤務なのか、自営業なのか、めちゃくちゃ忙しい人なのか、シングルマザーなのか、実家が近いのか、家族との仲がいいのか、お金に余裕があるのか。

 

場合によっては、産後うつ、という言葉あるように、希望を失ってしまう人だっていると思う。

 

子供の時は、母親は母親で、それ以上でも以下でもなかった。でもいま30歳くらいになって思うのは、自分に嘘をつかないでほしいなぁ、ということかな。

 

ほんと、これも一つのレンズで見ただけだから、他人によっては「馬鹿言ってんじゃねぇよ」と思うかもしれないけど、母である前に女性であり、女性である前に人である。

 

もし、母親というポジションが、まるで息が出きない仮面を押し付けられているように感じるのであれば、たまには取ってもいいんじゃないかな。

母である前に妻である私を愛してって言ってもいいんじゃないかな。

お金はかかるかもしれないけど、キャリア志向が強いなら、シッターに預けてもいいんじゃないかな。

そして自分を人として愛してあげていいんじゃないかな。

 

どこまでいっても僕は男性で、他人に恋愛感情を持たない人間だから、母や妻、そして女性というポジションで物事を考えることには限界がある。

 

でも、母や妻、女性という枠で雁字搦めになっている様子を見て、少なくとも家族や子供はハッピーに感じないと思う。

別に、ちょっとの間ご飯や掃除をしなくたっていいし、外食続きだっていいじゃない。それで元気でいてくれること、まわりは幸せだと思う。

 

冒頭で引用したコメント、あれも一人の男性社員が、1人の父親として放ったコメントだから、それはそれでいいと思う。

その時に、その放った本人と、その周りの人が、

「でも、それが正解ということじゃないよ」って思える優しさを携えられるといいなぁと思った。

 

ポッドキャストとこの記事、そして自分が最近置かれた環境から、今日はこんなことを想像した。

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