月曜日、
NHKからの手紙。読まずに食べた、もとい読まずに捨てたけれど、これはきっと受信料関連の手紙だろう。
ポストに入れるくらいなら、インターホンを押してほしい。そして家の中を見て頂きたい。
僕の家にはテレビがない。名前もついてないから、きっと集合住宅には片っ端から投函したんだと思うけど、是非うちに上がってテレビがないことを知ってほしい。
そんなことを帰宅して数分くらいモヤモヤと考えていると、そういえばいつからテレビを見なくなってしまったのだろうと、ふと疑問に思った。
小さい頃は、テレビの蟲だった。朝起きたらケーブルテレビをつけてアニメを見る。そのまま、香取慎吾がしんごママとしてやっていた番組を見る。朝のニュースに切り替わる。帰宅してからは、ドラマの再放送を見る。夕飯の準備をしながら、夕方のイブニングニュースを見る。ピアノの練習をしながら無音でピアノをつけている。夜はバラエティ、ドラマを見る。
まるでブラウン管に蔓延る夜光虫だ。
それほどテレビが好きだったのに。テレビがついていないと不安でたまらなかったのに。
いまじゃ見ないどころか、テレビがない。
昔から何かにハマると徹底的にハマってしまう性格。大学生の時は、例えばそれは映画だった。深夜2時、コンビニのバイトが終わってお風呂に入って時刻は3時。そこからの2時間は僕のゴールデンタイムで、毎晩映画を見ていた時期があった。誰にも邪魔されないし、外は静かだ。
それもいつかはなくなって、今度は別のものに変わっていった。
これの良いことは、とにかく疲れを知らない子供のように(どっかで聞いた感じがする)、キツイとか辛いとか疲れたとか、そういう感情一切なしに取り組めること。
ただこれの悪いところ、それは必ずすぐに終わりが来ること。すぐと言っても3年くらいは続くけど、やり切ってしまうのだ。ある程度までやり切ってしまう、知ってしまうと、また別のものに強い興味が湧き始める。
さて今の自分はどうだろう。確かに今の仕事にのめり込んでいる節がある。昔との違いは、自分を少しは理解しているから、あと2年くらいだろうと想定して、少しずつ次の職場、もしくは国を検討し始めなければと、考え始められていること。
やり切る、やり尽くす、これは一見言いように聞こえるけど、例えばその周りには必ずあなたに翻弄される人がいるってことは忘れちゃいけないと思う。
そう考えると、やっぱり僕はずっと独り身だろうし、周りに目を向ける余裕がないかもしれない。
自分自身のやりたいことがなくなった時、その時初めて誰かのためにってなるのかも。分からないけど。
でも昔から両立が苦手な僕は、器用じゃないから、自分を愛し、他人を愛することはちょっとレベルが高そうだ。
帰宅後に思考が超飛躍した一晩だった。