HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

3月3日 何もしないことの難しさ

日曜日、

 

 

空に浮かぶ雲を見て、「お、この雲まるで猫みたい、いやクジラかもしれない」と、こんな風に空を見上げて過ごした時間は、もう何年前のことになるだろうか。

パッと思い出すのは、大学1年生の時。英語教育に力を入れていた学校だったこともあり、1年生の時は1クラス5人ずつが上からレベル順にクラス分けされていた。そのメンバーとは、ほぼ毎日英語でディスカッションをしていたこともあり、どんどん仲良くなったことを覚えている。

ある日の昼休み。キャンパスにある芝生に寝そべりながら、雲がきれいだね~とそんな風に会話をしていた。まだ19歳だ。

 

横に寝そべりながら上空を見上げて、ぼけーっとする時間。話している内容も、本当にどうでもいいことだ。超絶的に何もしていない、非生産的な時間の過ごし方である。こいう過ごし方、いつの間にかできなくなっていたな、と、朝日新聞ポッドキャストを聞いて思い出した。

 

オランダには、『ニクセン』という言葉があり、何もしないという意味で、ボーっとすることを表す動詞だという。

何もしない、というと日本でも瞑想みたいな感じかなと思うかもしれないが、それとも違う。瞑想は、「今ここ」に集中するが、ニクセンは集中さえしないのである。肝心なことは、とにかくリラックスすること。

 

物心ついた時から、僕は「何もしないでいる」ということが苦手だったように思う。それは、学生時代の頃から基本的に忙しく、何もしない時間=空いた時間=できてないことをする時間、だった。社会人になって一人暮らしをするようになってから、それに拍車がかかったように思う。

 

すごく簡単な例だと、洗濯機を回している間の時間。この時間は、洗濯が終わるまで、もしかしたらボーっと出来る時間なのかもしれない。ただ、僕の場合は洗濯機のスイッチを押してから、終わるまでが逆に勝負。その間で、いかにほかの家事をできるか、在宅勤務の時は、いかに資料が作れるかが重要になってくる、そんな時間だ。

 

そうやって過ごしてきた結果、今僕が一番苦手なことが、「何もしないこと」になってしまっている。何もしなくていいよ、とか言われても、たぶんだったら筋トレしようとか思ってしまうはずだ。

今の会社に移ってからは、これがエスカレートしていて、むしろ同時に2つのことが出来ないかと考えている始末。ご飯だけを食べる時間なんて、これまで設けたことがない。

 

根が貧乏性なのかもしれない。

ただ、こうやって生産性ばかりを大事にしていると、アイデアって全然思い浮かばなかったりする。

視野狭窄、っていう言葉がしっくりくるかな。大きくゆったりと構えて無駄に時間を過ごすことによって、全然思いつかなかったアイデアが湧いてきたりする。もちろん、企画アイデアというのは、考えて考えて、そして考えて、とにかく考えるということに意味があったりもする。でも、煮詰まるのだ、同時に。

 

何も考えていない、わけではないけれど、お風呂に入っている時などに「あ!」と閃いたりするのは、たぶんこういうことが影響しているんだと思う。

 

ああ、なんか、今の自分は空回りしている気もするなー。

 

だって、無駄な時間を過ごすこと、それ自体が大事だって書いているのに、無駄な時間を過ごすことにさえ、目的を見出そうとしてしまっている。

 

何もしないでボーっとすること、なーんにも考えないで、別に今こことかに意識もしないで、徹底的にリラックスすること、これ実は究極的に難しいことなのかもしれない。

 

物理的にも時間的にも今いる環境から徹底的に離れてみる、っていうのも一つの手かもしれない。

 

是非、皆さんもこの放送と記事を読んでみてください。ここで語っている3人のうち、1人は僕と同い年、二人は1つ上かな。同年代が、何もしないことについて語っているってすごい興味深い。

omny.fm

 

www.asahi.com