火曜日、
朝、いつもの通り、音声SNSのVoicyを立ち上げる。フォローしている人達の中から最も古いエピソードを選んで再生する。
「本日はタイからお届けしております!久々の海外旅行に来ています」
とあるVoicyパーソナリティーが現地で録音した音声を、アップしている。
コロナが終わって、今年の夏は久々の「夏休み」なんだなぁと実感。
始業前、スマホをいじくる。だいたいこういう時に見るのは、Instagramである。ストーリーを一番更新が新しいアカウントからタッチして、横にスクロールしていく。
ふと、青年海外協力隊のアカウントが目に入る。次の海外派遣に向けて、集合研修が始まっているとのこと。
今日投稿されていた記事は、各隊員が、自分の出身県の県庁・都庁等々に表敬訪問をしたとの記事。
「派遣されました!」という報告記事よりも、
「着々と派遣に向けてプログラムをこなしています」という、こういう投稿の方が、臨場感がある。
夏なんだなぁと実感。
そして、昼休み。
「実は来週からカンボジアに行くことになりました!お勧めスポット是非教えて!」
と、同僚の女性から話しかけられた。
元在住者としては、自分の知り合いが1人でも多くカンボジアに興味を持ってくれること、実際に訪問してくれることは、心の底から嬉しい。
業務そっちのけで、おススメのスパやレストランを調べる。
コロナ禍で多くの店が潰れ、そしてコロナ禍に新しいお店が生まれた。
コロナ禍に生まれたお店も、まだ存在しているのは少なくて、今年に入ってできたお店が今は中心になっている。
平均年齢が27歳。カンボジアは日本と比べても本当に若い国だ。住んでいた時も、いたるところに子供がいるし、ちょうど当時学生だった僕と同じくらいの世代が、割と世の中を回しているような、そんな勢いがあった。
この新陳代謝の良さ、というところから、一個思い出したことがある。
カンボジアは、日本の冬の時期である11月~2月の間に、葬式が一気に増える。むしろ、酷暑期である4月とか、それ以降の雨期とかには、葬式をやっているのをほとんど見たことがない。
結婚式も同様で、暑い時期と雨期には実施しない。これは理解できる。結婚式を挙げるタイミングは自分たちでコントロールできるからだ。僕も現地の結婚式に参加したが、基本的には屋外で、爆音を流しながら夜通し踊り明かす。
だから、暑かったり、雨が降っていたりすると、かなり不快なのだ。
ただ、自分が死ぬタイミングは、そう簡単にコントロールはできないと思う。でも、なぜか葬式は乾期の11月~2月が多い。
朝4時くらいに、外からスピーカーでお経が聞こえ始める。だから、あちこちで葬式をやっていることが、離れていても分かるのだ。
体温調節ができなくて、寒いと死んでしまう動物がいるように、
私たち人間も自分が死ぬタイミングというのを悟り、そこに向けて体調を悪化させていく、なんてことができるのだろうか。
なんだかセルフ姥捨て山みたいだなと、ちょっと思った。
この謎を解明するためにも、また行かなきゃな、カンボジア。