HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

8月17日 図らずもインフルエンサー

木曜日、

 

 

ネコが経済にもたらす影響は、凄まじいものがある。ここ数年の間に、何かにつけてネコに関するコンテンツが話題となっている。

アパレルもスイーツも、日用雑貨に至るまで、何かとネコとコラボすると話題なり、飛ぶように売れる。

ねこさまさまである。

 

何の話か、というと影響力の話である。

 

久々にオフィスにいったお盆明け最初の勤務日。8月1日からコロナに罹患し、そのまま10日間の自主隔離を経て、そのままお盆休みに入ったから、実質17日ぶりのオフィスだった。

ただ、絶賛コロナ流行中のわが社では、8月は出社とリモートを自己判断としているため、今日出社していたのは1割にも満たなかった。ただ、僕が所属するチームは全員出社をしていて、久々に会うメンバーには、想像以上に温かく、そして熱烈に迎えられた。

特段、僕はチームメンバーに対して何か貢献しているわけではないと思う。ただ、お世辞でも、ねぎらいの声をかけてくれたり、いない間寂しかったと言ってもらえると、それだけで、なんだか心にジーンと来てしまう。とりあえず、少しくらいは自分の存在意義みたいなものが認められている気がして、少し安心もした。

 

そんな感じでスタートした本日。もう一つ、はからずも自分の影響力を感じた出来事が起きた。

 

「ぼく、自分が無職になったかと思いましたよ。本当に心配しました」

 

一緒にプロジェクトを組んでいる広告会社の営業担当が、僕に放った一言である。

 

コスト削減や、会社と会社の間で起きたトラブルをきっかけに、いつも一緒に取り組んでいる広告代理店への発注禁止命令が、全事業部に向けて発信されたのだ。

 

ちょうど冬のプロモーションに向けて、これから本格始動というタイミングでの、この命令。現場はみんな混乱であるが、上からの命令は基本的に絶対という文化のこの会社においては、とりあえず一旦は指示を受け入れるしかない。

ただ、もともと現場の底力が強い組織でもあり、すぐに反発が起きて、あらゆる部署で抗議が起きていた。これを受けて、各事業部の責任者と経営メンバーとの間で、協議がずっと繰り返されてきた。約2カ月だ。

 

結論、発注はOK、ただし大きなメディアへの出稿を禁ずるというものであった。

早速状況を広告代理店へ連絡。

既に20時に近かったが、「ちょっと話せませんか?」とのことで電話で状況説明。その時に言われた言葉が、

 

「ぼく、自分が無職になったかと思いましたよ」だった。

 

影響力という言葉は、インフルエンサーという単語が市民権を得たこともあって、どちらかというと、そのイメージからポジディブな意味でも使われることが多い。みんながみんな、強い発信力を持っている人だと思われがち。

 

一方で、発信力はないけれど、だれかにネガティブな影響力を与えてしまうこともある。今回の僕の場合は、まさにこれだ。

判断が下るまで、個人ベースで広告代理店と連絡を取ることも許されず、数カ月間の沈黙が続いた。自分のような平社員であっても、この沈黙が相手にどれだけマイナスの影響を与えたのか、と想像すると申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

 

どんだけ普通の人間でも、少なからず周りの数名に対して思いがけずに影響を与えていることがあると思う。

 

もちろん、冒頭で書いたような、猫たちが持っている影響力には及ばないけれど。

 

でも、その小さな影響力であっても、ときに相手を悲しませたり、苦しませたり、そういう負の影響力になっていないか、少し回りを点検した方がいいと思った。

 

意外とあなたの持つ影響力が、マイナスの方向に働いていることも、少なからずあると思うから。