木曜日、
ここ最近は、冬のプロモーションに向けて、企画を練り続ける日々が続いている。今年は、TVCMは実施しないのだけれど、その分webメディアへの出稿数と、出稿媒体が増える予定だ。
ターゲットは、どんな悩みを抱えているのか
何を訴求したいのか
どんなことを理解してほしいのか
調査データをもとに、コンセプトを練っていく作業は、効率とは無縁の仕事のため、時間はどんどん溶けていく。
ただ、ひとたび方向性が定まると、そこからは一筋の光が見えたように、作業が進んでいく。そのコンセプトを具現化したものが、TVCMだったり、SNSでのクリエーティブだったり、一般消費者の視覚に訴えてくるアウトプットなのだ。
つまり、どれだけ良いコンセプトを考えても、それが訴求力のあるクリエーティブにならなければ、相手に対して伝わらない。
いま、まさにこの作業に取り掛かっている。この想いやコンセプトを形にする役割の広告代理店に対して、とにかく彼らに理解、そして共感してもらえるように説明をするのだ。結構大変な作業であることは間違いないのだけれど、これまでよりも、小さい労力で、かつ大きな説得力を持って、伝えることができている。
それは、まさにAIの力である。僕の頭の中にある、コンセプトを具体化したイメージを、クリエーティブとして具体化してくれる。もちろん、完璧ではないけれど、それを代理店と共有しながら、脳内をシェアするようなイメージだ。
これまでと比べて、本当に自分の想いを伝えやすくなったと実感している真っ最中である。
一方で、全くもって使い物にならない点もある。それは、キャッチコピー作成だ。
僕は、広告代理店で働いてるわけではないが、自分の企画に対してイメージコピーをつけることも仕事の一つだ。これを代理店と共有し、更にブラッシュアップしていくのである。
AIは、一般的に正しいこと、一般的に良いとされること、美しいこと、そういった物事の表面だけを見据えたコピーしか書いてくれない。
「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。」
「夢なんか、あるほうがすごい」
「おばあちゃんの将来の夢はなに?」
「「ガンです」って言うと、
まわりは「死ぬ」って思う。
でも、死なないから、
むしろ人は必ず、
死ぬから」
こういった、物事を二つの側面からとらえて、一般的に光が当たっている部分とは、逆のサイトに焦点を当てたコピーというのは、私たちに「はっ」とする感動や驚きをもたらす。
ものだって、出来事だって、人だって、人生だって、
紙一枚で表現できてしまうほど、そんな単純なものじゃない。でも、AIは知識をつかって、それを複合的に一枚に仕上げてしまう。
そして、その複製を何千何万ともつくってしまう。やっぱり彼らはロボットだ。
AIは、片目ロボットなのかもしれない。
肝に銘じて、これからも活用していこうと思う。