HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

11月9日 一緒に帰ろう

木曜日、

 

 

「一緒に帰ろう」

社会人になってから、というよりも下校班という制度がなくなったくらいの頃から、僕はこの言葉とても嫌だった。

教室を出たら、オフィスを出たら、部室を出たら、

そこからはもう僕一人の時間と空間を過ごしたかった。一緒に帰ることは、まだ一つ前の状況が続いていて、ずっとそこから逃げられないような、そんな感覚を覚えることが多かった。

そんな望まぬ一言を今日はかけられた。

 

「〇〇さん帰ります?一緒に帰りましょう!」

 

まじか、、、。そう思ったけれど、向こうは悪気はないし、声をかけてくれた後輩は、割と仲良くしている後輩メンバーだから、そこまで嫌な感じはしなかった。

ただ、22時半も過ぎてだいぶ疲れていたから、ちょっと億劫だった。

 

部屋を出て廊下を歩き、階段を少し下がって、あとはエレベーターでエントランスまで降りる。他愛のない会話も別に苦ではない。

ただ、ここから更に駅までの道のりをずっと一緒なのかぁと思うと、ちょっとだけネガティブな感情が生まれた。

 

と思っていたら、建物を出るとすぐに

「じゃあ僕こっちなので!おつかれさまです!」という挨拶。

 

そうだったそうだった、彼は会社の近くに住んでいて、徒歩なのだ。駅の反対側に住んでいるから、みんなとは逆の方向に帰っていくのである。

 

なんか、この感じ、とてもいいと思った。

このくらいの距離感が理想かもしれない。

 

互いに好意があり、普段から仲良くしている。けれど、ずっと一緒ではなく、それぞれ別々の時間も大事、というかむしろ別々の時間があることがデフォルト。

どちらか一方は、実はギリギリまで一緒にいたいというわけでもなく、互いにケアしているけれど、あとは各々で、という余白がしっかり残っている。

 

ああ、こういうのが理想だなぁと思った。

 

一緒に帰ろうと声をかけることはとても良いと覆う。僕も今度はこちらから声掛けしてみて、そして会社を出たらパキッとそこで別れてみよう。

 

それが心地良いと思える人と、僕はつるんでいきたい。