HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

10月21日 性との向き合い方

土曜日、

 

 

僕は、1992年生まれの31歳。

思春期が始まる小学校高学年~中学生の時代は、2000年代の初頭であった。

その時に、どれだけ性に対して開かれた社会だったろうか、と考えると、正直全く開かれてなかったと思う。改めてそんなことを思ったのは、このポッドキャストを聞いたからだ。

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誰もが認知している、ジャニー喜多川氏の性加害問題。これまで、少なくとも数十年に渡って、性的な搾取をし続けいたにも関わらず、それがこのタイミングで明るみになっている。それ自体は、本当に悲しい事件だと思う。

 

ただ、少し見方を変えると、これが非常に深刻で、無視できない大きな問題であるという風に、認められる社会に変わってきたという兆しであるとも言い換えられる。

社会は変わってきたのだ。

この話はもちろん、絶対に赦されないし、僕が簡単に意見を言えるような問題でもないと思う。ただ、ネガティブに捉えがちだけれども、同時に社会が少しずつ良い方に変わってきたいう風に、この変化を認識すべきだとも思う。

 

冒頭に書いたように、僕が小学生・中学生の頃に、性教育をしっかりと受けた記憶はない。

林間学校直前の全体説明会の後に、女子だけ体育館に残り、生理の話を受けるという、当時の小学校じゃ当たり前の光景だったことからも分かる通り、性的な話は不快なことであるという風に、敢えて遠ざけられてきたと思う。

 

仮定でも性教育を受けた経験はない。ご家庭でしっかりと教えてあげてください、と学校の先生が親に伝えていたような様子もない。そりゃあそうだ、学校の先生だってちゃんと受けてきていないのだから。

 

2000年前後。ジャニーズの話だけにとどまらず、世の中にはたくさんの性的な事件があった。

芸能人の性被害の話もあった。

養護施設で起きている、年長者の男児から幼い男児への性暴力の事件もあった。

自分のお母さんと不倫相手の男が隣の部屋でセックスをしているのを、泣きながら聞いている女の子がいる、という事件もあった。

 

こういう事件を必死で追っている記者がいた。でも、新聞社やテレビ局のデスク担当は、それをニュースとして扱うことを認めなかった。

 

そんなニュース載せて、だれが興味を持つんだ!そうやって一蹴されたとのこと。

 

欧米に比べて、圧倒的に性的な話題がタブー視されている日本。家族で見ているテレビ番組の間のニュースで、こういうニュースが流れてくると気まずい雰囲気になるという経験はあるだろう。

僕もある。

性被害に関するニュースは、見て見ぬふりをされてきたと思うし、政府も決して力を入れてこなかったと思う。というのも、政治を動かしているおっさん・おばさんたちだって、そういうタブー視された社会の中で成長してきたからだ。

 

でも、一つ変わらないこと。それは、確実にそこには被害者がいるということだ。

今でもフラッシュバックで苦しむ人。

鬱病になってしまった人。

逆に、性的な搾取に固執してしまっている人。

 

強盗事件や災害などはちゃんと報じられるのに、性加害事件は、なんかすんごくモワンとして膜を張ったような伝え方しかされない。僕は、ずっとそう思ってきた。

 

だから、今回、性加害という言葉もここまで認知され、TVCMから件の事務所に所属するタレントを降板させるに至るまでになったのは、社会が変わってきていることの証だと思う。

 

そして、その裏には、ずっとっずっと、これは立派な犯罪なんだと、信念を貫いて追ってきた記者や団体があることを、私たちは忘れてはいけないと思った。