火曜日&水曜日、

もしかして、これは度胸があるのではなく、鈍感なのかもしれない。
時刻は19時半。残業時間としては最も集中しているタイミングだ。周りも静かだし、僕自身もゾーンに入っているような状態だ。
そんな時、一人のチームメンバーが僕のところにやってきた。
「誰かもう一人雇えないんでしょうか?正社員じゃなくていいので、せめて派遣の方とか・・・。仕事が回らないので、入ってもらいたいです」
あ、また始まった。
目の前のタスクに切羽詰まってしまうと、こういう発言が出てくるのだ。これまでに何回もあった。
ちょっとひねくれているところがあるから、物分かりは悪い。恐らくそれが原因して、他人よりも多く時間がかかっているのだ。
今だけじゃなくて、長期的に考えようね、とは何度も言っているけれど、まあそれはいいとして。
誰かを雇ってほしいみたいなことは、他人がいる前で、かつ静かな空間の中で言うべきではない、と個人的には思う。
このメンバーは、会議でも怯まずに発言するし、結構度胸があると思っていた。
だから、今回の発言も、度胸があるなぁ~と最初は思っていた。
ただ、ちょっと違うかも。
度胸があるというのは、対象のモノやコトが怖いことであると理解した上で、挑戦することだ。今回の件で言えば、発言的にNGかもしれないけれど、敢えて勇気を出して言ってみる、ということになるだろう。
このメンバーの場合、そうではない。
つまり、度胸があるのではなく、鈍感なだけなのだ。
鈍感って、実は生き延びる上では一番強い素質なのかもしれない。
ただ、周りが影響されるということは、理解したほうがいいかと思った。