HONEST

齢31歳。音声コンテンツ好きの僕が、日々の学びや気づきを、文章とイラストで自由に記録していきます。

5月20日 キリギリスにはなれないけれど

土曜日、

 

朝、

雨が降ったりやんだりを繰り返している。

昨夜ベッドに入るのが遅くなったことが原因なのか、このよく分からない天気が原因なのか。

朝起きて自分の腰の痛さに驚く。体が重いのは、体重から来ているのではなく、気持ちと腰から来ていると思う、今日この頃。

でも、走らなくてはならない。ジョギングをしなかった日、一日中どんよりと過ごすことを考えると、30分間合計6キロちょいのランニングなんて大したもんじゃない。

ササっと身支度をして、掃除をして、外に繰り出す。あいにく、霧雨が強さを増していた。なんだかなぁと思いつつ、走っていくにしたがって、そんな気持ちも解きほぐされていく。気づいたら、そんなモヤモヤは汗と雨とともに、僕の体から滴り落ちていた。

 

今日は、何がなんでも体をスッキリさせたい。

というのも、今日は大学時代に一緒にビジネスコンテストに出場したメンバーと5年振りくらい夜ご飯を共にする予定があったからだ。別に、異性ばかりというわけでもなく、恋人がいるわけでもないのだけれど、なんとなく身なりは気にしてしまう。

 

「僕ってそういう性格だよなぁ、これじゃ絶対他人となんか一生一緒に生活できないわ」

 

なんか妙に納得と嘲笑が同時に起こって、よく分からない感情がフフッと微かな声になって、小さく空いていた口から漏れ出した。

そういう性格だからこそ、今日はそのディナーの前にきっちりとやるべき仕事は終わらないといけない。そうしないと楽しめない。

早速いつもの通りカフェに向かって、タスク処理。

来週末、会社の社長やらも出席するMTGで発表する資料作成を行う。

 

お腹もすいてきたところで、このまま続けてもだらけるなぁと思ったタイミングで、ネタ探しのために書店をハシゴ。冬のプロモーションで利用するメディアに関して、事例や直近の傾向を物色。大型書店に行けば大抵こういった情報は収集できるけれど、ちょっとだけ規模が下がる店舗に行くと、より一層デザインやメディアに関する書籍が豊富だったりしてよい。

 

そんなこんなで、約束の時間に約束の場所へ向かう。

さてさて、入口がない。看板もない。会員限定のラウンジであることは聞いていたので、特段心配はしなかったけど、本当に隠れ家なんだなぁと実感。その後、後からやってきたメンバーの一人に、こっちだよと催促されて向かった先は、ビルの壁の前。小さなボタンがあり、そこを押すと、7階に繋がるエレベーターが1台出現。

ついた先には、何ともびっくりするほ広い空間と、いい香り、個室がいくつかあり、その中の一つに案内される。

このラウンジを用意してくれたメンバーは、今とある会社の経営者をやっており、経営者同士の繋がりでこの会員になったとのこと。同世代なのにすごいなぁと、心の底から思ってしまう。

 

彼はとても愛嬌的で、貪欲で、かつ大胆で、イノベーターで、経営者に向いているなぁと思う。びっくりするのは、その興味の幅と懐の広さ。AIのことから、音楽、日本芸能、ホスピタリティ系、マンガ、お笑い、ロボット、美術など、聞いたら何かしらネタを持っているし、一つ一つに対する興味関心が強い。

 

お金のことは気にせず、興味を持ったらやってみる、人と繋がってみる、そういうスタンスのようだ。一方私生活の方はというと、結構テキトーみたいだ。ロボット掃除機やIOT家電がないと、やっていけないようだ。ただ、自分を深めること、ビジネスに繋がることに対しては、お金と時間をとことん投資していく。なんだか、知層の刻まれ方が深いと思った。

 

一方で僕は、というと結構真逆と行く方で。

どちらかというと、掃除や洗濯、料理などが得意というか好きで、私生活を充実させている一方で、幅広いものに対して、そこまで熱をもって興味を持てていない。とは言え、今自分が求められていることや、目の前のことに対しては追及してしまうタイプで、そのタスク達成が結構喜びだったりする。

 

教養に触れることは多いのだけれど、それを心から”楽しむ”ことが苦手で、いつもそれをどうにか”学び”に繋げられないか、または”効率よく摂取できないか”と思ってしまう。昔から、どちらかというと完璧主義者で成績も良くないと気持ち悪かった、働きアリタイプの人間だと、僕は自分のことを形容できると思う。一方で、チームワークは苦手だったりするから、どちらかというと猫タイプなのかもしれない。人脈も広くない。

 

僕は、その経営者の友人と話して、蟻とキリギリスのキリギリスを感じた。これは、決して悪い意味ではない。その余裕、そして洋服とかではなく内側から滲み出てくる、知識や教養を基にしたそのオシャレな感覚、こういったものはすごいなぁと思う。

毎日コツコツ、目の前のことをやっていないと不安に駆られるタイプと、趣味や教養も大胆に取り組むタイプ。どっちもどっちで、持ちつ持たれつ。適材適所だとは思う。

 

ただ、僕はキリギリスにはなれないけれど、

明日人生が終わるってなった時に、働きアリではなくて、猫として終わらせることの方がまだいいなぁと思った。

 

ちょっと人生観が変わるエピソードでした。